ヒコウキソウとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ヒコウキソウの意味・解説 

ヒコウキソウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/22 11:02 UTC 版)

ヒコウキソウ
赤葉の園芸種
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : マメ群 fabids        (真正バラ類I eurosids I)
: マメ目 Fabales
: マメ科 Fabaceae
亜科 : マメ亜科 Faboideae
: ヌスビトハギ連 Desmodieae
: ホオズキハギ属 Christia
: ヒコウキソウ
Christia vespertilionis
学名
Christia vespertilionis
シノニム
  • Hedysarum vespertilionis L.f.Suppl.
    Pl.: 331 (1782)
  • Lourea vespertilionis (L.f.)
    Desv.J. Bot. Agric. 1: 122 (1813)
和名
ヒコウキソウ(飛行機草)
コウモリホオズキハギ(蝙蝠鬼灯萩)
英名
Butterfly leaf stripe

ヒコウキソウ(飛行機草、学:Christia vespertilionis)は、マメ科ホオズキハギ属に含まれる植物の一種。ストライプ柄の入った飛行機の様な形状をした葉が特徴である。コウモリホオズキハギ(蝙蝠酸漿萩/蝙蝠鬼灯萩)とも呼ばれる。英名はバタフライ・リーフ・ストライプ(Butterfly leaf stripe)である[1]。学名は、クリスティア・ヴェスペルティリオニスと読む[2]

概要

中国広東省広西チワン族自治区海南省ベトナムカンボジアタイマレーシアマレー半島インドネシアジャワ島が原産地の多年草である。ミャンマーフィリピン南アジア全域、ドミニカ共和国に帰化している。いずれも高温多湿の地域に生息している[2]。葉は薄く三出複葉で、中心の小葉頂上葉)が、もしくは飛行機に見える。側小葉は非常に小さく、頂上葉のみが非常に大きく発達する種類もある。園芸種には頂上葉に赤紫色の縞模様が3~4本入る種が流通している。総状花序の花は葉の基部に花茎が付き、先端にマメ科特有の白もしくは薄紫色の蝶形花を2~4輪つける。茎は叢生し、葉柄と同じく非常に細い。マメ科のつる植物に見られる巻きひげは見られない。種子はマメ科に多く見られる3~5粒入った(豆果)に入っおり、熟すと裂開して中から種子が零れ落ちる仕組みとなっている。1961年に発見された[1][2][3]

栽培方法

赤道周辺熱帯雨林気候の低地が原産なので寒さには滅法弱く15℃以下になると成育が停止し枯死してしまう。この性質から日本では一年草として扱われている。日本では寄せ植えに使用するカラーリーフや観葉植物として流通している。種から育てる場合は5月か10月頃に行うが、10月頃に播種すると冬を越さないとならないので、できれば春に播種すると管理が容易である。植え付けは4~5月に行い、10月まで継続的に施肥を行う。花期は秋頃で、夏~花期が終わるまでの時期は水を切らさないようにする。冬越しする場合は乾燥気味に管理を行う。表面が乾いて3日程度経過して水を与える間隔が良い。また、日陰で管理すると葉焼けを防げる。赤紫色のストライプ模様が入る種はストライプヒコウキソウ(ストライプ飛行機草)として流通している場合もある。葉が薄く柔らかいのでナメクジヨトウムシの食害の被害が発生する場合がある[4][5]

名称について

属名のChristiaは、Cruciatus(十字)からきているという説があるが明確な由来は不明である。ラテン語でChristiaは、「キリスト教徒の」という意味がある。種小名vespertilionisは、「コウモリに似た」という意味がある。和名、英名の由来は風に靡く頂上葉がチョウ、もしくは飛行機、コウモリの飛ぶ姿を髣髴とさせる事からである[1]

下位分類

ヒコウキソウは厳密には2変種に分けられると言われている[2]

  • Christia vespertilionis var. grandifolia

ベトナムの熱帯雨林のみに自生する変種。

  • Christia vespertilionis var. vespertilionis

狭義のヒコウキソウ。中国の広東省、広西チワン族自治区、海南省、ベトナム、カンボジア、タイ、マレーシアのマレー半島、インドネシアのジャワ島が原産地の多年草である。ミャンマーとフィリピン、南アジア全域、ドミニカ共和国に帰化している[2]

ギャラリー

出典

  1. ^ a b c GKZ植物事典・ヒコウキソウ(飛行機草)”. gkzplant.sakura.ne.jp. 2025年2月22日閲覧。
  2. ^ a b c d e Christia vespertilionis (L.f.) Bakh.f. | Plants of the World Online | Kew Science” (英語). Plants of the World Online. 2025年2月22日閲覧。
  3. ^ クリスティア・ヴェスペルティリオニス(L.f.)Bakh.f.
  4. ^ ヒコウキソウとは-育て方図鑑|みんなの趣味の園芸NHK出版」『みんなの趣味の園芸』。2025年2月22日閲覧。
  5. ^ ヒコウキソウの育て方|ヤサシイエンゲイ”. www.yasashi.info. 2025年2月22日閲覧。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ヒコウキソウのページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヒコウキソウ」の関連用語

1
4% |||||

ヒコウキソウのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヒコウキソウのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヒコウキソウ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS