パースとハーバーマス 合意説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/10 16:16 UTC 版)
「真理」の記事における「パースとハーバーマス 合意説」の解説
(画像左)パース(画像右)ハーバーマス チャールズ・サンダース・パースは、カントの純粋理性批判・論理学・記号論から出発し、プラグマティズムを学問における意味を明確にする一提案ととらえ、真理の基準を研究者集団における研究者の意見の一致に求めたのであった。プラグマティズムの名づけ親ともいえるパースは、ジェームスらのプラグマティズムのむやみな拡張を批判し、自身の立場をプラグマティシズムと命名し直したのであった。 パースとは異なる経路で合意説に到達したのがドイツの哲学者ユルゲン・ハーバーマスである。彼は、フランクフルト学派の第二世代に属し、ヘーゲル・マルクス主義と科学の統合を目指す批判理論を承継していたが、英米圏の分析哲学の研究成果を取り入れ、コミュニケーション的転回を果たし、討論における合意を真理の基準とするに至った。 パースもハーバーマスも基礎づけ主義を批判し、可謬主義をとる。プラグマティズムのジェイムス、ローティも同様である。批判的合理主義のカール・ポパー、ハンス・アルバートなどほかにも可謬主義を採用するものがいるが、研究や思想が究極的な一致に向けて収束するかについて主張の相違がある。ポパー、ハーバーマス、パトナムは収束を認めるが、ローティ、クーンは収束を認めないので、相対主義的である。
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