パフォーマンス等の課題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 10:14 UTC 版)
「Visual Basic」の記事における「パフォーマンス等の課題」の解説
Visual Basic 5 以前のバージョンでは、Pコードへのコンパイルのみをサポートしていた。Pコードは言語ランタイムによって解釈される。Pコードのメリットは、ポータビリティと小さなバイナリサイズであるが、実行時に解釈するレイヤーが追加になるため実行速度が遅くなる。Visual Basicアプリケーションの実行にはMicrosoft Visual Basicランタイム (MSVBVMxx.DLL) が必要であり、xx は50、60などのバージョン番号が入る。MSVBVM60.dllはWindows 98からWindows 7までのバージョンのWindowsのすべてのエディション (一部の Windows 7のエディションを除く) で標準コンポーネントとしてインストールされていた。Windows 95マシンはプログラムが必要としているDLLをインストーラで配布する必要があった。作成したアプリケーションのパッケージにランタイムを同梱して配布することがマイクロソフトにより認められている。Visual Basic 5 と 6 はコードを Win32 ネイティブとPコードのどちらにでもコンパイルできたが、いずれにせよビルトインの関数やフォームの利用にランタイムを必要とした。 VB.NET 以前のVisual Basicでは以下の不都合が指摘されていた。 コンポーネントのバージョンの違いからトラブルが起きやすい(DLL地獄)。 言語仕様が完全なオブジェクト指向言語ではない。 基本的にマルチスレッド機能が無く、ActiveX EXEでのみ可能である。 強い型付けのプログラミング言語と比べると、バリアント型は遅くメモリ容量もより消費する。 複雑で壊れやすいComponent Object Model (COM) のレジストリに依存したり、VBランタイムが別途必要となるなど、アプリケーションのインストールに手間がかかる。
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