バック・ストーリーとは? わかりやすく解説

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背景 (物語)

(バック・ストーリー から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/14 05:46 UTC 版)

背景(はいけい)バックグラウンド裏話(うらばなし、backstorybackground storyback-storybackground)とは、あるプロットのために創作された一連の出来事で、そのプロットに先行し、それにつながるものとして提示される。

これは、メインとなる物語よりも時系列的にすべて以前の物語史英語版という体裁をとる物語創作のテクニック英語版である。

解説

演技の世界においては、「背景」はドラマが始まる前のキャラクターの生い立ちや経歴であり、俳優自身がリハーサルや練習などの準備期間中に台本からの情報をもとにして練り上げられる。

そして、物語が始まる時点で存在する状況の根底にある、登場人物や物語そのものなどの歴史でもある。たとえ純粋な歴史作品であっても、(必要な歴史だけを)選択的に「背景」として観客や聴衆、読者には明かされる[1][2]

使い方

物語創作のテクニック英語版として、「背景」はしばしば本編に深みや信憑性を持たせるために利用される。また、アリストテレスは『詩学』の中で、ドラマチックな啓示を与えること英語版の有用性を認めている。

「背景」は通常、メインとなる物語の展開に合わせて、部分的または全体的に、時系列的またはその他の方法で明らかにされる。ただし、ストーリークリエイターは、「背景」の一部や、「背景」そのものだけが使うさらに巨大な「背景」全体を作成することもできる[3]

「背景」は、フラッシュバック対話、直接的なナレーション、要約、回想英語版説明英語版など、さまざまな手段で明らかにされることがある。スター・ウォーズシリーズの記念すべき第一作目である映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』とそれに続く2本の続編は、あらかじめ物語の「背景」が設定された作品の例であり、後に「前日譚」として新三部作が公開された。

回想

回想英語版とは、登場人物が何かを思い浮かべたり、あるいは思い出したりするフィクションの書き方英語版である。登場人物の記憶は、物語の序盤や冒頭以前の情報を呼び起こすことができるため、「背景」を伝える役割を担うことができる。回想は、フィクションの書き方として広く認知されているわけではないが、フィクションの作家はよく回想を用いている。

例えば、オーソン・スコット・カードは、「もし、そのキャラクターがいつでも思い出すことができる記憶であるならば、重要な決定をする、まさにその時にその記憶について考えさせる(回想する)ことは、ありえないような偶然の一致に見えるかもしれない......」と述べている。さらに、「もしその記憶が現在の決断を促すのであれば、今度はその記憶が最近の出来事によって促されたに違いない」とも述べている[4]

シェアード・ユニバース

シェアード・ユニバースでは、複数の作者が同じ「背景」(設定)を構築することができる。ただし、本編と矛盾する設定を後から創作する場合は、「後付け設定」と呼ばれる調整手法が必要になる場合がある。

演技

俳優は、台本に書かれているわずかな情報だけでなく、演技をするうえで登場人物の「背景」を独自に創作することがある。そのため、詳細な情報を提供することは、俳優が台本から人物像などを解釈し、完全な想像上のキャラクターを創り出すのに役立つことになる[5]

脚注

  1. ^ Backstory at Merriam Webster online
  2. ^ Backstory at Dictionary.com
  3. ^ Backstory: The Importance of What Isn't Told
  4. ^ Card, Orson Scott (1988), "Character & Viewpoint", p. 113. Cincinnati, OH: Writer's Digest Books. ISBN 0-89879-307-6.
  5. ^ Homan, Sidney; Rhinehart, Brian (2018). “3”. Comedy Acting for Theatre: The Art and Craft of Performing in Comedies. Bloomsbury Publishing. ISBN 9781350012783. https://books.google.com/books?id=oMVIDwAAQBAJ&q=backstory+acting 26 November 2018閲覧。 

関連項目


バックストーリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 07:13 UTC 版)

マンダロリアン (スター・ウォーズのキャラクター)」の記事における「バックストーリー」の解説

"マンダロリアン" の本名ディン・ジャリン」(Din Djarin)は、『マンダロリアン』の第1シーズン最終回チャプター8: 贖罪英語版)」で初め明かされるキャラクターのバックストーリー側面シーズン通して徐々に提示される。彼は幼少期クローン大戦中に分離主義勢力属すドロイド攻撃両親殺されており、その直前に彼らによって匿われて難を逃れるディンマンダロリアン戦士たちによって救出され孤児となった彼は惑星マンダロア出身でないにもかかわらず、「拾い子孤児)」として彼らの伝統に従って育てられる。彼はアーマー職人英語版)(エミリー・スワロー)が率い集団加わり、彼らは銀河帝国による迫害のために隠れ住むことを余儀なくされる。 "マンダロリアン" は他人の前でヘルメットを脱ぐことを一族追放値する裏切り行為であると考えているためにしないが、他の『スター・ウォーズ作品マンダロリアンキャラクターはその立場影響なくヘルメット脱いでよいものとして描かれていた。成長した "マンダロリアン" はバウンティハンターとなり、バウンティハンター・ギルドへと加わり他者からは「マンドー」という愛称広く知られることとなった。『マンダロリアン本編以前にはラン・マルク(マーク・ブーン・ジュニア(英語版))、シアンナタリア・テナ)、クイン(イスマエル・クルス・コルドバ(英語版))ら傭兵グループ行動を共にしていたが、後に決裂する。"マンダロリアン" はレイザー・クレストと呼ばれるガンシップパイロットであり、また彼の主要武器1つプロング状の銃身から高威力ブラスト発射するアンバン・スナイパー・ライフルである。この武器は『スターウォーズ・ホリデー・スペシャル(英語版)』(1978年)でバウンティハンターボバ・フェット使用した類似のライフルから着想得ている。『マンダロリアン本編『ジェダイの帰還』1983年)の結末5年後から始まる。

※この「バックストーリー」の解説は、「マンダロリアン (スター・ウォーズのキャラクター)」の解説の一部です。
「バックストーリー」を含む「マンダロリアン (スター・ウォーズのキャラクター)」の記事については、「マンダロリアン (スター・ウォーズのキャラクター)」の概要を参照ください。

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