ハワード・ローク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 00:38 UTC 版)
Howard Roark 本作品の主人公。大志を抱く建築家。集産主義に対する個人主義の勝利を象徴する。物語の終盤、自分が設計し、他の建築家たちによって設計を改悪された建物を、ダイナマイトで爆破し逮捕される。裁判では、「セコハン人間」を非難し主導者の優越性を明らかにするスピーチを行い、陪審員の共感を得て無罪となる。 ロークのキャラクターは、少なくとも部分的には、アメリカ人建築家フランク・ロイド・ライトにヒントを得ている。ランドは、ライトに関して参考にしたのは「建築上のいくつかのアイデアと、経歴のパターン」だけであり、ロークが表明する思想にも、物語の中の出来事にも、ライトを参考にした点はないと述べている。ランド自身が否定したにもかかわらず、ライトとロークの関連性を主張する論者は絶えない。ライト自身は、ロークが自分をモデルにしているかどうかについて、明言を避けていた。自分がロークのモデルであることをほのめかす時もあり、否定する時もあった。ライトの伝記を書いたエイダ・ルイーズ・ハックステーブル(Ada Louise Huxtable)は、ライトの思想とランドの思想が大きく隔たっていることを示し、ライトが「自分が(ロークの)父であるとは認めないし、(ロークの)母と結婚する気もない」と言ったと述べている。
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