ニッケル錯体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/23 08:07 UTC 版)
「ジメチルグリオキシム」の記事における「ニッケル錯体」の解説
ジメチルグリオキシムはニッケルの重量分析においてキレート剤として利用される。その有用性は、レフ・シュガエフによって1905年に発見された。定量分析においてジメチルグリオキシムはエタノール溶液の形で用いられる。ジメチルグリオキシムから水素イオンが脱離した共役塩基 (dmgH-) が金属イオンと錯体を作る。さらに 2個の dmgH- 配位子の間では水素結合により大員環構造が形作られる。もっとも知られているジメチルグリオキシム錯体は明るい赤色を示すニッケル(II)錯体 Ni(dmgH)2 であり、ニッケル(II) 源とジメチルグリオキシムから速やかに得られる。平面状の構造を持ち不溶性のため、溶液中から沈殿として分かれる。その性質から鉱石など金属が混じったサンプルからニッケルの定量に利用される。
※この「ニッケル錯体」の解説は、「ジメチルグリオキシム」の解説の一部です。
「ニッケル錯体」を含む「ジメチルグリオキシム」の記事については、「ジメチルグリオキシム」の概要を参照ください。
- ニッケル錯体のページへのリンク