トルクベクタリング式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 10:31 UTC 版)
詳細は「トルクベクタリング」を参照 前後駆動力配分のアクティブ化に加え、ヨーコントロールデフを組み合わせ左右の車輪間でも駆動力を電子的に可変配分させる高度な四輪駆動システム。 前後左右の駆動力を自在に可変配分制御することによって、旋回中にヨー・モーメント(旋回力)を強制的に発生させることもでき、従来型の四輪駆動システムが物理的な障壁として抱えていた旋回中の走行特性の安定低下という弱点を克服した。さらに、旋回特性を積極的に制御することもできるようになり、アクセル量の制御であるトラクションコントロールシステム機能や、個別ブレーキ制御である横滑り防止装置システムとも合わせ、総合的な制御を行うことで、後輪駆動車に勝る旋回性能を獲得した。制御プログラムによって、様々な特性を付与させることができ、スプリット・ミュー路面などの不整地走行においても優れた走破性を発揮させることも可能である。三菱自動車工業のS-AWC(Super All Wheel Control)が2001年三菱・ランサーエボリューションシリーズの通称エボ7より採用され、先鞭をつけた。ホンダではセンターデフを用いず流体継ぎ手のみで前後を、左右には遊星ギアによるディファレンシャルを用いて、それぞれの駆動をアクティブ(状況に応じて先んじて電子制御)化したSH-AWDとよぶシステムをレジェンドやアキュラで2004年に採用した。BMWやアウディなどのメーカーも追従して左右のアクティブデフシステムを採用してきている。
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