トリエント公会議宣言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/02 06:21 UTC 版)
トリエント公会議は次のように宣言している。 「聖なる公会議は次のことを教え、簡単明瞭に表明する。尊敬すべき聖なる聖体の秘跡において、パンとぶどう酒の聖別の後、真に、現実に、実体的に(羅: vere, realiter, substantialiter)、私たちの主イエス・キリストがそこに現存している。事実、私たちの救い主が自然な存在の仕方で、天において常に聖父の右に座しておられることと、しかしながら、われわれが言葉で表わすことはほとんど不可能ではあるが、天主には可能であることを信仰に照らされた認識によって把握することができ、また固く信じなければならない存在の仕方によって秘跡的に他の多くの場所にご自分の実体によって現存して私たちに臨在しておられることとは互いに矛盾しない。聖体の秘跡の中に、私たちの主イエス・キリストのからだと血がその霊魂と神性とともに、すなわちキリスト全部が含まれていることを否定し、この秘跡の中には、しるしまたは象徴として、または効力だけで含まれていると言う者は排斥される(第1章)。」 「私たちの救い主キリストは、パンの形色の中にささげたのが自分の真の身体であると仰せられたので(マタイ26:26以下、マルコ14:22以下、ルカ22:19以下、第1コリント11:24以下参照)、天主の教会は変ることなく常に信じてきたことを、この聖なる公会議も繰返して宣言する。すなわち、パンとぶどう酒の聖別によって、パンの実体は主キリストのからだの実体となり、ぶどう酒の実体はその血の実体に変化する。聖なるカトリック教会は、この変化を実体変化と言い表わしている(第4章)。」
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