トライデント・スタジオでのセッション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 08:25 UTC 版)
「ヘイ・ジュード」の記事における「トライデント・スタジオでのセッション」の解説
7月31日に前日までに録音されたテイクをすべて破棄して、リメイクが開始された。なお、スタジオはEMIスタジオではなく、トライデント・スタジオが使用された。このセッションでのレコーディング・エンジニアは、バリー・シェフィールド(英語版)が務めた。 マッカートニーがピアノとリード・ボーカル、レノンがアコースティック・ギター、ハリスンがエレクトリック・ギター、リンゴ・スターがドラムという編成で、ベーシックトラックが4テイク録音された。最初の2テイクにおいて、マッカートニーはスターがトイレに行っていたことに気づかずに録音を始めていた。トイレから戻ってきたスターが2番からドラムを重ねた際に、マッカートニーが「このテイクはいける!」と感じたことから、この曲のドラムは2番から入っている。 8月1日にベーシック・トラックに対して、マッカートニーのリード・ボーカルとベース、レノンとマッカートニーとハリスンのバッキング・ボーカル、スターによるタンバリンがオーバー・ダビングが行われた。 曲が始まってから3分ほどから始まるコーダ部分では、「Cary Grant on heat!」を含むマッカートニーのシャウトと36名のオーケストラによる演奏が加えられた。スコアはジョージ・マーティンによるもの。ヴァイオリン(10丁)、ヴィオラ(3丁)、チェロ(3台)、ダブルベース(2台)、フルート(2本)、クラリネット(2本)、バスクラリネット(1本)、ファゴット(1本)、コントラファゴット(1本)、トランペット(4本)、ホルン(2本)、トロンボーン(4本)、パーカッションで構成されている。マッカートニーは、グランドピアノの上に立ち、オーケストラの指揮を担当した。 この日のセッションで、ビートルズはコーダのリフレイン部分でコーラスと手拍子(英語版)をしてもらうことをオーケストラのメンバーに提案。オーケストラのメンバーのうちの1人は「ポール・マッカートニーのクソみたいな歌で、コーラスや手拍子なんてしたくない」と断ったものの、残りのメンバーはギャラを上乗せすることを条件に参加した。なお、このコーダ部分のコーラスには、アップル・レコードの補佐であるクリス・オーデルやジャッキー・ロマックス(英語版)も参加したとされている。 なお、「ヘイ・ジュード」は、ビートルズの楽曲で初めて8トラック・レコーダーを使用してレコーディングが行われた楽曲である。
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