テトリスハイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 11:10 UTC 版)
『テトリス』に慣れ、瞬間的な判断・操作を数多くこなすようになると、次第に思考が自動化されてくる。ゲームが進むにつれ、テトリミノは次第に高速で落下し、もはや目にも留まらぬ速度で落下してくるのであるが、数十分から数時間もゲームが続けられるようになるのである。 人間の脳はこのような状態に置かれると、一種の催眠状態となり快感が引き起こされる。この快感は「テトリスハイ」と呼ばれ、ときには中毒的にもなる。 ちなみに、日本大学教授の森昭雄はこの中毒的な状況を元に、『テトリス』などのコンピュータゲームを行なっているプレイヤーの脳波の特徴が痴呆(認知症)患者のそれに似ているとして「ゲーム脳」仮説を提唱した。 しかし、これは科学的根拠に乏しい点が多いことや、コンピュータゲーム以外の作業も、慣れればゲーム脳と同様の状態になるといったゲームに限定された現象ではないとする指摘もあることから、専門家の多くはこの仮説を支持していない。 さらに、森は各地の講演で「『テトリス』はソ連の軍隊で人を殺すための教育の一つとして開発されたもの」と発言しているが、これは事実ではない。なお逆に、ジョークであるが「テトリスは西側諸国の生産性を落とすためのソ連の罠という説」は、当時から、今日でもたまに言われる。 テトリスを長時間やりこむことで、周りの箱状のものがテトリスに見えてきたり、テトリスのような図形が落ちて行く夢や幻覚を見ることもある。これはテトリス効果と呼ばれる。
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