テクスティック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/25 21:50 UTC 版)
「ジャン・リカルドゥー」の記事における「テクスティック」の解説
1970年代以降はスリジー・シンポジウムを中心に活動を展開する一方で、パリ第1大学、ケベック州のラヴァル大学(フランス語版)、ケベック大学シクティミ校(フランス語版)での講義、オーストラリア(シドニー、ブリスベン、キャンベラ)、ウェイン州立大学(デトロイト)での講演会、フランス国内で行われたニューヨーク大学、コロンビア大学、ケース・ウェスタン・リザーブ大学(オハイオ州)の学生向けの夏季講座などを担当した。 1984年から1986年まで毎年、1983年にジャック・デリダ、フランソワ・シャトレ、ジャン=ピエール・ファイユ、ドミニック・ルクールが高等教育制度から独立した開かれた哲学のために設立した国際哲学コレージュで1週間のセミナーを担当し、ここで、「テクスティック(Textique)」の概念を提唱。これは、ヌーヴォー・ロマンの理論をさらに発展させ、書く行為(エクリチュール)と書かれたもの(エクリ)を段階的に統合する試みであり、以後、リカルドゥーはアカデミズムを離れて研究活動を行い、彼が主宰するスリジー・シンポジウムもテクスティックに関するセミナーが中心となった。 テクスティック・セミナーは1988年から2015年まで計27回行われ、2016年8月にも「テクスティック - 読む行為についての新たな問題」と題するセミナーが行われる予定であったが、直前の7月23日、夏の休暇で訪れた故郷カンヌで84歳で死去した。 テクスティック・セミナーの記録は、ベルギーで創設された出版社レ・ザンプレシオン・ヌーヴェルから刊行され、リカルドゥーの全集も同社から刊行されている。
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