テキスト/バイナリ変換プログラムMAJ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/09 05:58 UTC 版)
「魔女 (ハンドル)」の記事における「テキスト/バイナリ変換プログラムMAJ」の解説
パソコン通信の黎明期にはバイナリファイルの転送がサポートされておらず、バイナリファイルの転送にバイナリとテキストを変換するソフトウェアが用いられた。XMODEMなどバイナリ転送プロトコルが普及した後にもメールでのバイナリファイルのやり取りに使われていた。PC-VANにおいては、バイナリ転送がサポートされてからは、ソフトウエアや各種データは、オンライン・ソフトウェア・ライブラリ(OSL)と呼ばれるライブラリに収められることになっていたが、PC-VANは定額料金の会員にもOSLからのダウンロードは別途課金される事情があったため、後々までテキストとバイナリを相互変換するソフトウェアが用いられていた。バイナリをそのまま登録するOSLではなく、電子掲示板などのログファイルに直接ダウンロードできるテキスト形式に変換した上で、掲示板にテキストとして投稿することがよく行われていたのである。 パソコン通信でのバイナリ/テキスト相互変換ソフトウエアで事実上の標準は、石塚匡哉(いしづか まさや)製作のishであり、ishによってテキスト変換されたのが、ISHフォーマットである。しかしQLD SIG内においては、ISHでなく、魔女が開発した同等機能のMAJOを用いることが推奨された。ISHはテキスト出力形式を複数指定できるが、このうち「漢字混じりish」と呼ばれる形式についてはPC-VANの制限から途中で行が途切れる(アルファベットと漢字の間に1文字入っているとみなされてしまい、80文字に満たない位置で80字制限に到達して以降が途切れる)という現象があったというPC-VAN特有の事情もMAJ推奨の一因となっている。MAJは出力方式の複数指定はサポートしていなかった。もっともPC-VANにおいても主流はISHであり、前述の制限があるため、漢字を混じえない形で変換してアップロードが行なわれた。後に「漢字混じりish」が途切れるという欠点もPC-VAN側の対応により解消された。MAJOは、PC-VANにおいても、QLD SIG以外で使われることはなく、一般化することはなかった。
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