チャンプRS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/21 05:51 UTC 版)
チャンプRS(2NA 及び 3NH1、CJ50RS)は1987年4月に発売された、チャンプ(50cc)をベースにしたスポーティーグレード。 チャンバータイプマフラーを装備したエンジンは6.3psにまでパワーアップされ、当時の50ccスクーターの中でも最強と言われる走りを実現したモデル。それに併せてフロントがディスクブレーキ化された。またオリジナルの前後異径・フロント8インチは、その軽快さと引き替えにタイヤ選択の幅が狭まり、またウェット路面での不安定さから改善を求める声も多く、RSでは前後とも3.00-10サイズを採用した。他にはチャンプ80でも採用されていたセリアーニ式テレスコピックフロントフォークやリアガスショックなども装備された。他には、エアロアンダーカウルやアルミ製ハンドルバーエンドキャップ、小型で非実用的なリヤキャリアなどが採用され、見た目もよりレーシーになった。 カラーリングはレーシングイメージを狙って、ヤマハレーシングチームのワークスカラーを意識したものが多い。当初、ヤマハワークスカラー仕様(白/赤・ストロボカラー)、マールボロ(白/朱色)カラー仕様、ゴロワーズカラー(青/水色・黄色)仕様の3つが販売され、以降、限定車として、当時の同社ワークスのエースライダーであった平忠彦のマシンYZR500と共通の資生堂「TECH21」カラーが1987年7月と1988年5月に限定発売され、1988年7月にはネスカフェ・アメリカーナレーシングチームカラー(白/銀、このモデルのみ形式が3NH1)も限定でリリースされた。1988年4月に追加された黒単色のみのモデルワークスカラーではない唯一のモデルである。 このシリーズは当初、社外製のチューニングパーツも数多く用意されたことから、当時の高校生などには人気が高かった。しかし車両本体価格が144,000円とチャンプやジョグよりも高価であったこと、メットインスクーター全盛期を迎えたこと、安価な車種が6.3psを超えるエンジンを装備するに至り、オリジナルのチャンプも含め、スポーツ指向の後継シリーズは発表されず終いとなった。
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