チチタケ
別表記:乳茸
チチタケ(乳茸)はベニタケ科チチタケ属のキノコ。ブナ林によく発生する。子実体には白い乳液状の成分が多量に含まれる。香りはよく、よい出汁も取れるが、食感はあまり良くないとされ、地域や個人によって好みが分かれる食用キノコと評される。さほど珍重されていない地域もあれば、郷土料理の具材として愛好してきた地域もある。
チチタケの近縁種には「キチチタケ」と呼ばれるキノコがある。キチチタケは辛みがり不味く、生食すると中毒症状を引き起こされる危険がある。チチタケは主に暗褐色であるが、キチチタケはより淡い黄色味を帯びており、傘に同心円状の模様を持つものが多い。キチチタケも乳液状の汁を豊富に含むが、空気に触れると10分足らずで黄変してゆく。そのため区別できる。
チチタケ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/02 14:35 UTC 版)
チチタケ(乳茸[1]、学名: Lactifluus volemus (Fr.:Fr.) Fr.)はベニタケ目ベニタケ科チチタケ属チチタケ節の中型のキノコ。和名の由来は、傷をつけると白い乳液を滴らせることから名付けられている[2][3]。一部の地域では食用され、栃木県では「ちたけ」の名で親しまれる。学名は長らく和名チチタケ属(Lactarius)のLactarius volemusとして知られていたが、最近ではLactariusに和名カラハツタケ属を当て、新たにLactifluusに和名チチタケ属を当てることが多いので本項でもそれに従い、Lactifluus volemusとする。
- ^ a b c d e f g h i j 牛島秀爾 2021, p. 80.
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- ^ a b 栃木県きのこ同好会 1995, p. 13
- ^ “チダケサシは本当にチチタケを刺せるのか?”. 鹿沢インフォメーションセンター. 2023年2月23日閲覧。
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- ^ a b 栃木県きのこ同好会 1995, p. 12
- ^ 吉永岳央 (2009年8月23日). “今年の山岳遭難23人 昨年同期比8人増、県警まとめ チタケ採り、事故目立つ”. 朝日新聞朝刊 栃木版 (朝日新聞社): p. 37面
- ^ 栃木県きのこ同好会 1995, p. 11
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- ^ a b “北奥羽ニュース:十和田のチチタケから基準値超セシウム(2012/10/13 11:04)”. デーリー東北. 2014年3月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月23日閲覧。
- ^ “チチタケから規制値大幅超セシウム…福島・棚倉 : 社会”. YOMIURI ONLINE. 読売新聞. 2011年9月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月23日閲覧。
- ^ “セシウム基準値の56倍 棚倉のチチタケから検出”. 福島民報 (福島民報社). (2011年9月4日) 2014年3月17日閲覧。
- ^ “チチタケの検査結果データ”. 2017年12月26日閲覧。
- ^ 栃木県きのこ同好会 1995, p. 63
- ^ a b 長沢栄史監修 2009, p. 33.
- ^ 長沢栄史監修 2009, p. 32.
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