セノーテ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/08 11:24 UTC 版)
![]() |
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2016年2月)
|
セノーテ(西: cenote)とは、中米ユカタン半島の低平な石灰岩地帯に見られる陥没穴に地下水が溜まった天然の井戸や泉のこと[1]。約3500か所存在する[2]。
概要
泉の下層には大規模な鍾乳洞が水没していることが知られている。水面下では決して形成されることのない鍾乳洞が見られるのは、次のように説明されている。氷期の海水準低下時に形成された長大な地下川型洞窟系が、後氷期の海面上昇に伴い、内陸部では地下水位が上昇することによって洞窟系全体が水没した。このような洞窟の天井の一部が崩落して陥没ドリーネが生じた結果、セノーテができた。
語源は、ユカテコ語の[3]「ゾノト」(dzonot)から転化したと考えられている。ユカタン半島の北部低地では川も湖もないため、主要な水源であった。ユカタン半島のセノーテは、チクシュルーブ・クレーターを埋めた石灰岩の層の中に形成されたものである。
ユカタン半島の多くのセノーテは、まず第一に真水の供給源であったが、チチェン・イッツァやバランカンチェー洞窟のセノーテのように巡礼の地、供物を捧げる場として機能したものもあった。崇拝の対象となった多くのセノーテは、マヤの雨神チャクに捧げられていた。
サック=アクツン・システムは、総延長152.975kmの世界最大の水中鍾乳洞である。
主なセノーテ
- Gran Cenote - グラン・セノーテ
- Sistema Actun Koh - アクツン・コー水系
- Cenote Bear's Den
- Cenote Overpass
- Sistema Abejas
- Sistema Chac Mol - チャック・モール水系
- Chac Mool - チャック・モール
- Cenote Morharra
- Cenote Cenote Pascal
- Sistema Minatauro
- Sistema Naranjal
- Cenote Naharon
- Cenote Mayan Blue - マヤン・ブルー
- Cenote Little Maya- リトル・マヤ
- Cenote of the Sun
- Cenote Jailhouse
- Nahoch Nah Chich - ナホチ・ナ・チチ
- Sistema PonDEROSA
- Cenote Azul - アスール
- Cenote Cristlino
- Cenote Alaina's Garden
- Cenote Corral
- Cenote Little Joe - リトル・ジョー
- Cenote Repair Shop
- Cenote Chickin Ha
- Cenote Kantun Chi
- Sistema Temple of Doom involves two cenotes
- Sistema Vaca Ha
- Sistema Tortuga
- Sistema Toucha Ha
- Sistema 27 steps
- Sistema Alhambra
- Sistema Ak Tulum - アク・トゥルム水系
- Sistema K'oxul
- Sistema Ek Be
- Sistema X'onot
- Sistema Ox Bel Har - オックス・ベル・ハル
- Carwash カーウォッシュ
-
- Cenote Luke's Hope
- Sistema Dos Ojos - ドス・オホス水系
- Cenote Dos Ojos East - 東ドス・オホス
- Cenote Dos Ojos West - 西ドス・オホス
- Cenote Hilario's Well
- Cenote Garden of Eden
- Cenote Esteban
- Cenote Monolith
-
- Cenote Tapir's End
- Cenote High Voltage
- Cenote Dos Palmas
- Cenote Kentucky Castle
- Cenote "The Pit"
- Cenote Maraville 1&2
- Cenote Conch's Hope
- Taj Maha - タージ・マハ
- Cenote Buena Vista
- Cenote Sugar Bowl - シュガー ボール
- Sistema Xunaan Ha
- Sistema Ka' aam
- Sistema Aktun Chen - アクツン チェン
脚注
- ^ ナサニエル・ハリス 『古代マヤ 密林に開花した神秘の文明の軌跡をたどる』BL出版、2014年、53頁。ISBN 978-4-7764-0560-3。
- ^ 「冥界への入り口/メキシコ」『日本経済新聞』朝刊2018年8月12日(NIKKEI The STYLE)、ナショナルジオグラフィック提供記事。
- ^ 小西友七 他編『小学館ランダムハウス英和大辞典 第二版』1994年。ISBN 4-09-510101-6
関連項目
セノーテ(聖なる泉)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/07 15:52 UTC 版)
「チチェン・イッツァ」の記事における「セノーテ(聖なる泉)」の解説
チチェン・イッツァ周辺には川や湖沼がなく、石灰岩の岩盤が陥没して地下水が露呈した天然の湖セノーテが唯一の水源であった。700年頃から宗教儀礼に用いられるようになり、雨が降らない時や豊作を願う時、雨と嵐と稲妻の神チャークの予言を伺うために、財宝や生贄の人間が投げ込まれたという。スペイン征服時のスペイン人の記録によれば、吉兆を占うために、定められた日に女性を放り込んだとしている。また、この記録によれば、この女性は後に泉から引き上げられ、吉兆を語ったとされている。後にアメリカの探検家エドワード・トンプソンがこの泉にもぐり、人骨やたくさんの財宝を発見した。 なお、これに似たもので、人の心臓が捧げられた戦士の神殿がある。
※この「セノーテ(聖なる泉)」の解説は、「チチェン・イッツァ」の解説の一部です。
「セノーテ(聖なる泉)」を含む「チチェン・イッツァ」の記事については、「チチェン・イッツァ」の概要を参照ください。
- セノーテのページへのリンク