スタッフの見解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 05:23 UTC 版)
「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」の記事における「スタッフの見解」の解説
企画時に山本映一から参加を打診されて加わった豊田有恒は、自分がかかわったのはSF設定だけであること、松本の仕事は「人物設定は、キャラクター、デザインともに、すべて松本零士さんの手になる」等と記しており。あらゆる点で松本零士が宇宙戦艦ヤマトの原作者であると支持している。豊田の弁によると明らかな原作物がない為、現在の日本の法律ではプロデューサーの西崎が著作者とされるのは仕方無いとしながらも山本や豊田の設定が2割で残りはほぼ全て松本が手がけたとしており、また後年の書籍で西崎について『僅かなシークエンスのアイデアを出す事はあったが現場での立ち位置はあくまでもプロデューサーだった』としておりヤマト完結後に西崎が手がけた作品の殆どが興行的に大失敗していた点を挙げヤマトは複数のスタッフが関与しながらも実質の著作者は松本であるとしている。劇場版の監督などシリーズ全作品に関与した舛田利雄は、西崎が実質的な原作者だとの見解を持っており、松本を補佐した石黒昇、企画段階から携わった山本暎一はともに松本の原作者だとの主張に対して、本作はオリジナル企画であるとして、松本による原著作物は存在しないとの主張である。また作詞家として1作目から関わっていた阿久悠は最晩年に産経新聞内で連載していたコラム『阿久悠 書く言う』にて「松本がヤマトの著作権者を名乗れるのなら、他のスタッフ達や私だって著作権者を名乗れる」、「西崎さんの熱意と情熱無しに『宇宙戦艦ヤマト』は存在しなかった」と書き残している。本作にメカデザインで参加したスタジオぬえの元スタッフも、松本零士を原作者だと認識するのはほとんどおらず。脚本の藤川桂介は、1話から3話までは松本と打ち合わせをしたが、4話以降の松本はデザイン作業に追われて脚本の打ち合わせをすることがなく、藤川がメインで脚本を書いており、本作に原作はないとの立場である。絵コンテで参加した富野由悠季はそのときの経緯から、松本零士と山本暎一が並列でその上に西崎義展がいて全ての主導権を西﨑が握った、西崎が主導する西崎の作品だったと証言している。
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