シベリア高気圧の構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/29 05:09 UTC 版)
「シベリア高気圧」の記事における「シベリア高気圧の構造」の解説
シベリア高気圧の東側にはアリューシャン低気圧が形成され、温帯低気圧が最盛期を迎えることが繰り返されて大きな低圧部となり、日本付近を含めた東アジア地域には大陸からの寒気団が次々に南下し、気温が下がる。 注意すべきは、シベリア高気圧は寒候期の大陸の気温低下を主因としてできるものであるが、寒気の中心と高気圧の中心は一致していない事で、地上気温の分布を見ると、低温の中心はモンゴルやバイカル湖付近ではなく、オホーツク海北方の東シベリアにある。これが、前述の東に伸びる気圧の峰や第2の中心に対応している。また、モンゴル付近の中心よりも西側では、地上気温はむしろ高い(相対的にであって、気温の値そのものは氷点下)。このことから、シベリア高気圧は一様な寒気の塊ではなく、東半分は強い寒気で構成されて東アジア方面に寒波をもたらし、逆に西半分は暖気塊となっていると言える。 2012年、日本の海洋研究開発機構は、バレンツ海の海氷が少ない年(特に2005年12月-2006年2月、2017年1月)は、バレンツ海付近の低気圧の進路が北寄りに偏り、結果的にシベリア高気圧が発達しやすくなる(日本が厳冬になりやすい)という知見を導いている。
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