コロナ (惑星地質学)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/29 03:21 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動コロナ(英語: Corona)またはコロナ地形と惑星地質学で呼ばれているのは、惑星およびその衛星(惑星の月)の表面にあるオボイド型地形である。[1][2]コロナは、金星と天王星の第5衛星のミランダの両方に出現していることが確認されており、地表下の暖かい物質の湧昇流によって形成されている可能性がある。
金星上のコロナ
金星の地球力学的表面(Geodynamics of Venus)は、玄武岩質火山活動のパターンと、高度に変形したテッセラ地形(Tessera)や同心円状に破砕されたコロナなどの圧縮および伸長構造変形によって支配されている。[3]金星ではコロナは大きく(通常、直径数百キロメートル)、冠(コロナ)のような火山になっているという特徴がある。
コロナが最初に特定されたのは1983年で、ソビエト連邦のベネラ15号とベネラ16号の宇宙船に搭載されたレーダー画像装置が、以前は衝突クレーターと考えられていたいくつかの特徴の高解像度画像を生成した。
コロナはマントル内の上昇する高温物質の押し上げ物が地殻を上向きに押し上げて、ドーム型にしたときに形成されると考えられている。その後、溶融マグマが冷えて側面から漏れ出し、王冠のような構造がコロナとして残る。
金星で最大のコロナは直径2,100kmの「アルテミス・コロナ」で、次いで「ヘンオー・コロナ」などがある。
ミランダ上のコロナ
天王星の第5衛星のミランダ上の「インヴァネス・コロナ」など複数の小さなオボイド型地形は、そのサイズに比べても非常に大きいコロナを特徴としている。それらはダイアピル(Diapir)[4]によって、氷が溶けて湧昇流として形成されている可能性がある。[5]
脚注
- ^ Venus: The corona conundrum (Astronomy & Geophysics, Volume 47, Issue 3, June 2006, Pages 3.16–3.21)
- ^ 金星の巨大な円形地形「コロナ」
- ^ Basilevsky, A.; J. Head (2003). “The surface of Venus”. Reports on Progress in Physics 66 (10): 1699–1734. Bibcode: 2003RPPh...66.1699B. doi:10.1088/0034-4885/66/10/r04.
- ^ diapirとは(英辞郎 on the Web)
- ^ Pappalardo, R.; Greeley, R. (1993). “Structural evidence for reorientation of Miranda about a paleo-pole”. pp. 1111–1112
参照項目
外部リンク
「コロナ (惑星地質学)」の例文・使い方・用例・文例
- SARSが流行するまでは、コロナウイルスは人間にとって恐ろしい物ではなかった。
- 新しいコロナグラフがついに完成した。
- 皆既日食の間見える太陽大気気層(光球からコロナに広がっている)
- コロナという,太陽大気の最外層のガス体
- コロナという,太陽の周囲に見える光の輪
- コロナという,銀河系を取り巻く天体の集まり
- コロナ放電
- 銀河を大きく取り巻くコロナ
- コロナ放電という電気現象
- 彩球という,太陽とコロナとの間の層
- 太陽風という,太陽コロナから放出されるプラズマ流
- ダイヤモンドリングという,日食の際,太陽コロナの1部分だけが輝いて見える現象
- 研究者たちは,コロナウイルスの一種が,この病気のおもな原因ではないかと推測している。
- そのとき,白いガス状の太陽のコロナが見える。
- 新型コロナウイルスは人から人に感染する可能性があるとWHOが発表
- 世界保健機関(WHO)のケイジ・フクダ事務局長補は5月12日,新型コロナウイルスが濃厚接触により感染する可能性があるとマスコミに発表した。
- 最近,同国では新型コロナウイルスの感染例が多数報告されている。
- 2人目の患者は,同国で最初の新型コロナウイルス患者と病室を共有していた。
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