グロスターと海
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/10 00:14 UTC 版)
「グロスター (マサチューセッツ州)」の記事における「グロスターと海」の解説
グロスターの町は重要な造船の中心であり、通説では1713年に最初のスクーナーが建造されたとされている。ケープコッド沖のジョージズバンクに近接していることや、ノバスコシアやニューファンドランド島東海岸沖の漁場となる堆があることで、重要な漁港として発展した。グロスターの全国的に認められている水産食品企業は1849年にジョン・ピュー & サンズとして設立された。1906年にゴートン・ピュー・フィッシャリーズとなり、1957年にはゴートンズ・オブ・グロスターと改名した。「ゴートンの漁師」という象徴的イメージとその製品は国内はもとよりそれを超えて知られている。魚を捕らえ加工することに加え、魚類研究の中心でもある。 19世紀後半、この町で繁盛する水産業での仕事をもとめ、またアメリカでのより良い生活を求めて、ポルトガル人やイタリア人が大挙移民して来た。現在のグロスター市にいる漁民はこれら移民の子孫であることが多い。年間を通じて行われる多くの祭りにはこれらポルトガルとイタリアの強い影響が残っている。カトリックの祭りでは、セントピーターズ・フィエスタに、過去、現在の漁師の親戚がグロスターを故郷とする漁船の櫂を担いで来る。セントピーター(聖ペトロ)は漁師の守護聖人である。 海運と漁業は過去も今も大変危険を伴う事業である。グロスターはその350年を超える歴史の中で、1万人を超す人を大西洋で失ってきた。失われた者一人一人の名前が市役所主階段にある巨大な壁画に描かれており、ステイシー・ブールバードにある新しい慰霊碑にも見られる。安全装置は増えているものの、死者のリストは今後も長くなっていく。
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