キャロル・ハニッシュのエッセイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/17 02:18 UTC 版)
「個人的なことは政治的なこと」の記事における「キャロル・ハニッシュのエッセイ」の解説
「ニューヨーク・ラディカル・ウーマン」のメンバーであり女性解放運動の中心人物でもあったキャロル・ハニッシュは、1969年2月にフロリダ州ゲインズビルで意識覚醒グループの政治的重要性を擁護する原稿を書いた。これはもともとサザン・カンファレンス・エデュケーショナル・ファンドの女性集会のために書かれたもので、はじめは「ドゥティー〔・ゼルナー〕の女性解放運動についての意見に対する考察」と題されていた。ハニッシュは当時、同ファンドのニューヨーク支部に所属しており、アメリカ南部における女性解放の組織化にむけて献身的に活動すべきだと主張していた。エッセイにおいて彼女は、性、容姿、妊娠中絶、保育、家事の分担といったことがらが政治性を欠いた個人的な問題に過ぎないという考え方に反論を試みる。そうした風潮にあって、女性は自責的な考えを克服し、お互いのおかれた環境を議論しあい、男性の支配する社会に連帯して立ち向かうべきだと訴えた。このエッセイで、ハニッシュは「The personal is political 」というフレーズこそ用いていないが、代わりにこう書いている。 こうした問題群において我々が最初に発見したことの一つは、個人的な問題は政治的な問題だということである。そこでは個人的な解決というものは存在しない。集団的な解決に向けた集団的な行動があるのみである。 このエッセイは、1970年、論集『二年目の報告』に「The Personal Is Political」というタイトルで収録された。エッセイの著者であるハニッシュは2006年に、この有名な題をつけたのは、論集の編者であったシュラミス・ファイアストーンやアン・コートたちだと書いている。
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