カバーの役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/17 00:55 UTC 版)
カバーをかけると外観はカバーしか見えない。販売時のカバーは、本の表紙・裏表紙・背表紙が果たす機能がカバーに必要となる。カバーにはタイトル、著者、出版社、価格、バーコード、ISBN、レーティングなど、本を売る上で必要な情報を書く。また、購入者に訴求力のあるデザインを凝らす。装幀家は、その作品を理解した上でカバーデザインする。それに対し、販売時にカバーがつく全体の場合は、本体の表紙・裏表紙・背表紙のデザインは非常に簡素になる。無地や、簡単な幾何学模様、カバーをモノクロにしたデザインなどが多い。但し、漫画単行本の場合は本体の表紙・裏表紙をあたかも中のページの一部のように扱い、書き下ろし漫画などを掲載する場合もある。これらは紙のカバーだった場合で、透明フィルムのカバーの場合は、何もデザインしないものとその透明性を生かし本体の表紙をいかしたデザインに二分できる。 カバーには本を保護する機能がある。本の汚れを取る事は困難でもカバーの汚れは交換すれば良い。そのために返本されたものもカバーの交換によって本は再び新品に近いものとなり、新たに流通に載る。また、本の価格改定時や消費税率改定の際に、カバーの差し替えだけで対応できるよう、価格はカバーにしか書かない。カバーのない本の場合は、箱がその役割を果たすことがある。 文庫本の小説などでは、映画やテレビドラマ化時に、提携(tie-up)のためにそのときに限ってカバーを(重要な役を演ずる俳優の写真などに)差し替えて販売することもある。そのため、同じ本でも、複数のカバーが存在することも珍しくない。実際にジャケ買いという言葉があり、表紙だけ見て購読する消費者行動が存在する。
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