エリック・ザ・レッド (プロレスラー)とは? わかりやすく解説

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エリック・ザ・レッド (プロレスラー)

(エリック・ジ・アニマル から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/04 03:11 UTC 版)

エリック・ザ・レッド
プロフィール
リングネーム エリック・ザ・レッド
エリック・ジ・アニマル
エリック・ハンセン
バイキング・ハンセン
本名 Ib Solvang Hansen
ニックネーム 北海の野獣
身長 190cm[1]
体重 148kg(全盛時)[1]
誕生日 (1934-08-01) 1934年8月1日[2]
死亡日 (1978-11-16) 1978年11月16日(44歳没)[2]
出身地  デンマーク
南デンマーク地域フュン島オーデンセ[2]
スポーツ歴 ボクシング[3]
デビュー 1960年[2]
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エリック・ザ・レッドEric the Red、本名:Ib Solvang Hansen1934年8月1日 - 1978年11月16日)は、デンマーク出身のプロレスラー

角の付いた兜を被り毛皮のコスチュームをまとったバイキングギミックの巨漢ヒールとして、北米の主要テリトリーで活躍した[4][5]

来歴

1950年代中盤にデンマークからカナダへ移住し[4]左官工[3]ランバージャック[6]などを経て1960年にデビュー[2]北欧の伝説的人物である「赤毛のエイリーク」ことエイリーク・ソルヴァルズソンにあやかったエリック・ザ・レッドEric the Red)をリングネーム[5]バイキングギミックとしたヒールとなって、カルガリースタンピード・レスリングトロントのメープル・リーフ・レスリングなどカナダの各プロモーションで活動[4]1965年9月、バイキング・ハンセンViking Hansen)の名で日本プロレスの『ハリケーン・シリーズ』に初来日[1]ジャイアント馬場豊登吉村道明らと対戦した[7][8]

アメリカ合衆国のメジャー団体にも進出し、1967年にはミネアポリスAWAにてバーン・ガニアクラッシャー・リソワスキードクターXらと対戦[9]。古巣のカルガリーでは1968年アーチー・ゴルディーと抗争を展開した[9]1969年8月から1971年4月にかけてはニューヨークWWWFに出場、キラー・コワルスキーバロン・シクルナイワン・コロフゴリラ・モンスーンブルーノ・サンマルチノカウボーイ・ボブ・エリスマリオ・ミラノドミニク・デヌーチジョン・L・サリバンなどと対戦している[10]

1970年代前半はNWFを主戦場とし、1971年7月22日にクルト・フォン・ヘスと組んでNWF世界タッグ王座を奪取[11]1973年2月17日にはオハイオ州アクロンにてジョニー・パワーズを破り、NWF北米ヘビー級王座を獲得した[12]。同年9月23日には古巣のトロントにおいて、ジャック・ブリスコNWA世界ヘビー級王座にも挑戦している[13]。NWFではエリック・ジ・アニマルEric the Animal)とも名乗り、巨大な動物の骨を振りかざす野獣派として活動。1974年2月には同名義で新日本プロレスの『ビッグ・ファイト・シリーズ』に来日[1]。新日本初参戦となるアンドレ・ザ・ジャイアントに次ぐ外国人陣営の副将格として、開幕戦の後楽園ホール大会にてアントニオ猪木とシングルマッチで対戦した[14]

1975年は、NWFの残党が参画していたアメリカ北東部の新団体IWAに出場。マイティ・イゴールと抗争を繰り広げ、ミル・マスカラスの保持するIWA世界ヘビー級王座にも再三挑戦した[15]。IWAではジョージ "クライベイビー" キャノンをマネージャーに迎えてブルドッグ・ブラワーザ・モンゴルズジート&ボロ)と共闘。NWFでの旧敵パワーズやアーニー・ラッドビクター・リベラディノ・ブラボールー・テーズとも対戦している[16][17]

IWAの活動停止後はプエルトリコWWCに参戦、1976年10月16日にカルロス・コロンからWWC北米ヘビー級王座を、12月25日にホセ・リベラからWWCプエルトリコ・ヘビー級王座をそれぞれ奪取した[18][19]。翌1977年9月、国際プロレスの『スーパー・ファイト・シリーズ』への来日が予定されていたが中止となっている(代打でアレックス・スミルノフが国際プロレスに初参戦した)[20]

1977年下期からはオクラホマルイジアナなどのアメリカ中南部を拠点としていたNWAのトライステート地区で活動。ビル・ワットディック・マードックキラー・カール・コックスマイク・ジョージサンダーボルト・パターソンポークチョップ・キャッシュレイ・キャンディポール・オーンドーフランディ・タイラーバグジー・マグローロン・バスボビー・ジャガーズなどと対戦し、スタン・ハンセンともタッグを組んだ[21][22]

1978年10月よりフロリダ地区に参戦し、10月14日にパク・ソンと組んでスティーブ・カーン&マイク・グラハムからNWAフロリダ・タッグ王座を奪取[10][23]ソニー・キングをマネージャーに迎えてダスティ・ローデスとも抗争を展開していたが、戴冠中の11月16日、自動車事故により死去[4][5]。44歳没。彼の死後、サイクロン・ネグロ覆面レスラーのミスター・ウガンダに変身してNWAフロリダ・タッグ王座を引き継いだ[24]

逸話

プロレス界にデビューしたきっかけは、カナダでのカール・ゴッチとの賞金マッチ(レスラーが観客から腕自慢の挑戦者を募り、観客が勝てば賞金を進呈するシュートマッチ)とされる[6]。この試合を目撃したフランク・バロア(アンドレ・ザ・ジャイアントのマネージャー)によると、ゴッチはナチュラルなパワーと巨体を持つエリックを攻めあぐね、タイムアップの引き分けに持ち込まれたという[6]。この試合はテレビ放送され、エリックの存在は一躍有名となった[3]

得意技

獲得タイトル

ナショナル・レスリング・フェデレーション
ワールド・レスリング・カウンシル
  • WWC北米ヘビー級王座:1回[18]
  • WWCプエルトリコ・ヘビー級王座:1回[19]
チャンピオンシップ・レスリング・フロム・フロリダ

脚注

  1. ^ a b c d 『新日本プロレス 来日外国人選手 PERFECTカタログ』P69(2002年、日本スポーツ出版社
  2. ^ a b c d e Eric the Animal”. Wrestlingdata.com. 2017年1月3日閲覧。
  3. ^ a b c エリック・ザ・レッド”. ALAS, 廿軒家プロレス. 2017年1月10日閲覧。
  4. ^ a b c d Eric the Red”. Online World of Wrestling. 2017年1月3日閲覧。
  5. ^ a b c The Invasion Of Eric The Red And The Tragedy That Followed”. Kayfabe Memories. 2017年1月3日閲覧。
  6. ^ a b c ミスター高橋『プロレス、至近距離の真実』P256-257(2002年、講談社ISBN 4062566141
  7. ^ JWA 1965 Hurricane Series & International Championship Series”. Puroresu.com. 2017年1月3日閲覧。
  8. ^ The JWA matches fought by Eric the Animal in 1965”. Wrestlingdata.com. 2017年1月3日閲覧。
  9. ^ a b Eric the Red: Matches 1960-1968”. Cagematch.net. 2017年1月3日閲覧。
  10. ^ a b Eric the Red: Matches 1968-1978”. Cagematch.net. 2017年1月3日閲覧。
  11. ^ a b NWF World Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2017年1月3日閲覧。
  12. ^ a b NWF North American Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2017年1月3日閲覧。
  13. ^ MLW at Maple Leaf Garden: 1973/09/23”. Cagematch.net. 2017年1月3日閲覧。
  14. ^ NJPW 1974 Big Fight Series”. Puroresu.com. 2015年4月6日閲覧。
  15. ^ The IWA matches fought by Eric the Animal in 1975”. Wrestlingdata.com. 2017年1月3日閲覧。
  16. ^ The IWA matches fought by Eric the Animal in 1975 (2)”. Wrestlingdata.com. 2017年1月3日閲覧。
  17. ^ The IWA matches fought by Eric the Animal in 1976”. Wrestlingdata.com. 2017年1月3日閲覧。
  18. ^ a b WWC North American Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2017年1月3日閲覧。
  19. ^ a b WWC Puerto Rico Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2017年1月3日閲覧。
  20. ^ 昭和プロレス懐古 その589(国際プロレス悲喜こもごもPART1)”. 昭和プロレス懐古L. 2017年1月3日閲覧。
  21. ^ The Tri-State matches fought by Eric the Animal in 1977”. Wrestlingdata.com. 2017年1月3日閲覧。
  22. ^ The Tri-State matches fought by Eric the Animal in 1978”. Wrestlingdata.com. 2017年1月3日閲覧。
  23. ^ The CWF matches fought by Eric the Animal in 1978”. Wrestlingdata.com. 2017年1月3日閲覧。
  24. ^ a b NWA Florida Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2017年1月3日閲覧。

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