エビアマモ Phyllospadix japonicus Makino
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からだは非常に細長い葉と地下茎からなり,主に岩礁域に生育する雌雄異株の多年生の草本である。葉は非常に細長く,先端はわずかに凹む。3本の葉脈(維管束)が葉の先端から基部まで平行にスジのように見える。葉の縁には顕微鏡的な鋸歯を持つ。葉の下方は長い鞘状となり,何枚かの葉が集まって茎へと続いている。春には茎から短い柄を出し,その先に花をつける。押し葉標本はやや黒くなる。葉の表裏には紅藻無節サンゴモ類のモカサがしばしば着生している。
学名のPhyllospadixは男性名詞で,葉の基部に花序が埋まっていることを表すギリシャ語の「phyllon(葉)+spadix(肉穂花序(にくすいかじょ))」に由来する。種小名「japonicus」は男性形で,「日本の」の意味。
銚子では同じ岩礁域に生育する海草にスガモがあるが,その葉は本種より太いので,区別できる。また,銚子ではスガモが圧倒的に多く生育しており,エビアマモは非常に少ない。
海老甘藻
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