カゴメノリ Hydroclathrus clathratus (C.Agardh) Howe
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からだは膜質の袋状で,からだ全体に円形から楕円形の穴が多数空いている。穴の大きさは大小さまざまである。このようにからだに穴の空いた様子が籠(カゴ)の目のようであることにちなんで和名が付けられた。直径20cm程度まで生長する。カゴメノリのからだはもろく弱いため,少し力を加えただけで崩れる。生体は薄い褐色から黄土色。押し葉標本は台紙に付く。
形態的にはフクロノリやネバリモに似るが,フクロノリやネバリモはからだに穴が空かないので,区別することができる。
大きさ:5~20cmときに30cm以上
北海道大学の小亀一弘博士によると,今回このページに掲載した生態写真2および4と生標本写真3以外の銚子で採集されたいくつかのカゴメノリは,「関東付近の潮下帯に多いタイプ」であり,一般的に潮間帯で見られるカゴメノリとは「タイプが違う」ということであった。我々の感想としても,いわゆる潮間帯で見られる一般的なカゴメノリとは明らかに異なっており,今後,分類学的に再検討される種類であろう。- カゴメノリのページへのリンク