海草と海藻の違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/19 21:14 UTC 版)
海草と藻類である海藻はともに海域に生育するため、しばしば混同されることがある。種子植物である海草と比較して、海藻は根・茎・葉の区別がなく、一部のものにはそれらしい分化が見られるが、はっきりと異なるのは根の構造のみである。海藻の根は栄養吸収のための器官ではなく、岩に固着するためのものである(このため仮根とも呼ばれる)。海藻の大部分は岩上に生え、砂泥底には匍匐茎状の形態を発達させて砂泥底に適応している緑藻のイワズタ(イワヅタ)類や小型のものを除いてほとんど生えない。従って、この両者は生育する環境が異なる。海藻は波あたりの強い岩礁海岸に多く生育し、海草は波の当たらない内湾や干潟のような環境に生育する。ただし、北方系のスガモやエビアマモは波あたりの強い岩礁にも固着して生育することができる。
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