エコウィルとは? わかりやすく解説

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エコウィル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/23 21:37 UTC 版)

エコウィルECOWILL)とは、2003年[1]から2017年9月[2]まで日本で販売されていた家庭用コージェネレーションシステムの愛称である。

エコウィルのロゴ

概要

都市ガスLPガスを燃料とするガスエンジンで発電を行い、その際に発生する排熱を給湯などに利用する家庭用コージェネレーションシステムで、「エコウィル」はその愛称だった。電力各社オール電化ガスの市場を侵食している事に対抗し、逆に電気の市場にガスが乗り込む格好になっていた。ガス会社ではオール電化と比べ、常時即座に大量の熱湯を供給可能な事、電気使用量が減り光熱費の削減を図れる事、発電時の排熱を有効利用するため、二酸化炭素排出量が少なく環境に優しい事をPRしていた。

エコウィルは、ノーリツ長府製作所などが製造する給湯器ユニットと、本田技研工業パーパスが供給する発電機ユニットからなるシステムで、各ガス会社より販売されていた。「省エネ大賞」会長賞(平成15年度)、エコプロダクツ大賞推進協議会会長賞(平成16年度)などを受賞している。

各ガス会社での新規申し込み受付は2017年9月30日で終了し、本田技研工業の発電システムも同年12月で提供を終了した。

メリット・デメリット

メリット

  • 発電で発生した排熱を直接有効利用できるため、排熱を利用しない火力発電原子力発電と比べてエネルギー利用率が高かった(エコウィル92%、火力発電37%)[3]
  • 自宅で発電をするため、送電ロスがほぼない。
  • ガス会社によっては、専用料金メニューを用意しておりガス料金の割引を受けられる。
  • 発電した分、電気使用量が減る(年間約40%削減[4])ため、電気料金が安くなる。
  • 補助熱源機を組み合わせて使用するため、湯切れの心配がない。
  • 補助金制度があった。2009年度の補助金を比較すると、エコキュート42,000円、エコジョーズ22,000円に比べ、エコウィルは124,000円と多くの補助金が出た。

デメリット

  • 発電時の排熱で貯湯タンク内のお湯を温めるシステムであるため、貯湯タンク設置スペースが必要。
  • ガス給湯器と比べると初期費用が高い(1機あたり約80万円→2012年4月現在、材工約50万円)。しかし、エネファーム(1機あたり100万円前後)に比べると大幅に安かった。
  • 一定期間ごと(6,000時間または3年間のいずれか早い方)に定期点検が必要。
  • 貯湯タンクのお湯が沸ききると発電を止める仕組みのため、お湯の使用量が少ない季節は発電量が減少する。
  • 発電できる電力は、最大でも1kW(1,000W)程度。
  • 発電した電力が余ったとしても売電は出来ない。

補助

住宅・建築物高効率エネルギーシステム導入促進事業の対象となるため、導入にあたって国からの補助金を受けることが出来た。また、一部の地方自治体では導入にあたっては、補助金あるいは助成金を受けられた。

製造メーカー

脚注

  1. ^ ガス事業における技術開発年表”. 日本ガス協会. 2020年11月7日閲覧。
  2. ^ エコウィル 商品情報”. 大阪ガス. 2020年11月7日閲覧。
  3. ^ コージェネレーションが省エネ/エコな理由(2011年8月26日時点のアーカイブ) - 本田技研工業
  4. ^ エコウィルの特徴:経済性(2012年1月25日時点のアーカイブ) - 東京ガス

関連項目

外部リンク


エコウィル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/29 01:14 UTC 版)

Thin & Economical System」の記事における「エコウィル」の解説

家庭用発電機給湯器しての機能を持つ画期的な機械だが、温水暖房熱源機としても使用できる貯湯ユニット発電ユニット別れており、2つ製品有る。 現在、貯湯ユニットノーリツ長府作っており、発電ユニットHONDAガスエンジン採用されている。

※この「エコウィル」の解説は、「Thin & Economical System」の解説の一部です。
「エコウィル」を含む「Thin & Economical System」の記事については、「Thin & Economical System」の概要を参照ください。

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