ウジェーヌフロマンタンとは? わかりやすく解説

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フロマンタン【Eugène Fromentin】

読み方:ふろまんたん

1820〜1876]フランス小説家画家美術評論家自伝的小説ドミニック」は心理小説傑作とされる

フロマンタンの画像
フロマンタン肖像/『書簡未完遺稿』(1912)所収https://bit.ly/3b64hLK
フロマンタンの画像
浅瀬を渡るアラブ人(1873)/メトロポリタン美術館https://bit.ly/34BiUEf
フロマンタンの画像
ドミニク』(1863刊)中扉https://bit.ly/3b8wQZ4

ウジェーヌ・フロマンタン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/18 15:25 UTC 版)

Eugène Fromentin
Ägyptische Frauen auf dem Rand des Nils, 1876

ウジェーヌ・フロマンタン(Eugene Fromentin、1820年10月24日 - 1876年8月27日)は、19世紀フランス小説家、画家。

人物・著作

ラ・ロシェルで生まれた。フランス・ロマン主義時代後期に画家、評論家で活躍した。半自伝的小説の『ドミニック』(Dominique, 1863)で名を残している。プルースト風心理描写のさきがけとされる。

最晩年(1876年春)に出版した『昔日の巨匠たち』(Les maîtres d'autrefois Belgique-Hollande)は、ベルギーフランドル)・オランダ絵画紀行で、代表作となった(なお旅行自体は前年75年7月に行った)。著名な画家ではルーベンスファン・ダイクを扱う。画壇・文壇(若き日のマルセル・プルーストの愛読書でもあった)で絶賛されただけでなく、1910年までに21版を重ねるほど一般読者にも好評を博したが、フロマンタン自身は初版刊より3ヶ月後に、故郷郊外の別荘で死去した。

他に紀行文で、アルジェリア滞在記『サハラの夏』(Un été dans le Sahara, 1857)と、チュニジア滞在記『サヘルの一年』(Une année dans le Sahel, 1858)がある。
また日記書簡(Correspondance Et Fragments Inédits/Lettres de Jeunesse)、および全集(Œuvres complètes, 2 vol, 1995)が刊。

絵画作品は、オリエンタリスト派として長期滞在した北アフリカ風景画が多い。画論(Visites artistiques, 1852)、(Simples Pèlerinages, 1856)も刊行。また画家として、アンリ・ジェルベクスに教えを施している。

著作(日本語訳)

絶版訳書
  • 『昔日の巨匠たち』は戦後間もなく刊行(各 抄訳版)
    • 三輪福松西洋美術史学者)訳『昔の巨匠達 第1部』座右宝刊行会 1948年
    • 三輪福松訳『レムブラント』座右宝刊行会 1948年
      • 村上暢通 共訳『レンブラント その作品と生涯』(三彩社、1968年)
    • 関口俊吾・三輪啓三(画家)共訳『オランダ絵画紀行 過ぎし日の巨匠たち』宝雲舎 1949年
  • 『ドミニック』も戦後間もなく刊行。
    • 那須辰造訳『悲恋 ドミニツク』白鳳書院 1949年、蒼樹社 1950年
    • 市原豊太訳『ドミニック』養徳社「養徳叢書 外国篇」1947年
  • 池田公麿訳『ドミニック』-『世界文学全集40 メリメノディエ、フロマンタン』(講談社、1979年)
    • 新編版(1989年刊)は『世界文学全集40 メリメ、ノディエ、リラダン』に変更

作家論

  • フランソワ・フォスカ『文学者と美術批評 デイドロからヴァレリーへ』(大島清次訳、美術出版社「美術選書」、1962年) - フロマンタンの章で「昔日の巨匠」を論ず。
  • アルベール・ティボーデ『内面の作家 ボードレール・フロマンタン・アミエル』(梶野吉郎金井裕・川端康夫訳、而立書房、1974年)
  • 『杉本秀太郎文粋1 エロスの図柄』(筑摩書房、1996年)- 作品論「フロマンタンの『ドミニック』」 、元版は「文学演技」筑摩書房


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