ウイルス量
【概要】 HIV感染者が持っているウイルスの量。この言葉には複数の意味があるので注意が必要である。 (1)体全体にある様々な形のHIVの総量。細胞の遺伝子の中にプロウイルスDNAの形で潜んでいるもの、細胞の中で増殖過程にあるもの、血漿やその他の体液など細胞の外に流れているHIV粒子の総量。これらは動的な平衡関係がある。 (2)プロウイルスDNA量:血液や組織からDNAを取りだし、その中のHIV DNAを計ることになる。増殖しているHIVとは限らないし、実際に増殖できない欠陥HIVを増幅する可能性がある。 (3)血漿中のHIV RNAの濃度。これは現在盛んに増殖しているHIVがリンパ節のフィルターを乗り越えて血中に洩れ出てきたもの。
【詳しく】 一般にウイルス量が多い患者ほど、HIV感染症の進行が早いか進行期に近づいている。抗HIV薬の効果は感染者が持っている“ウイルス量”を減らし、ついにはゼロにすることが目標であるが、実用的には定量のしやすさから血漿HIV RNAの量を測定することになる。

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