インテグレーション・モデル integration model
仁科貞文を中心に開発されたモデルで、消費者が広告に接触して購買(愛顧)に至るまでの広告効果プロセスを「情報内容」と「心理的反応」の組み合わせで示したものである。このモデルでは、情報処理段階を、広告情報処理、商品・ブランド情報処理、ニーズ情報処理、購買行動情報処理の4つに分け、その相互関係を整理している。第1段階の「広告情報処理」段階は、広告に接した時の一連の心理的反応プロセスを示しており、その内容は、広告についての認知的反応が起こり、広告に対する評価(態度)が加わり、その結果を記録するというプロセスである。次に「商品・ブランド情報処理」段階では、商品・ブランドに対する心理的反応プロセスが生じる。ここでは前段階での広告への心理的変化の結果が、記憶内部で再構成され、ブランド名を中心に知識集合が構造化され、商品・ブランドの評価が行われる。これと並行する「ニーズ情報処理」だんかいは、ニーズが生じる心理的反応プロセスで、ここでは広告やその屋の外部情報(あるいは内的刺激)がきっかけとなりニーズ(欲求)が喚起される。最後の、「購買行動情報処理」段階は、購買行動に関する心理的・行動的反応プロセスで、商品・ブランドに関する知識とニーズが結びついて、出浮き付けが発生し、商品・ブランドが選択(意思決定)される。前半の広告情報処理から商品・ブランド情報処理とニーズ情報処理が行われる部分は一般に「コミュニケーション効果」と呼ばれ、公判の購買行動情報処理に至る部分は「消費者行動効果」と呼ばれており、これらをあわせたものを広告効果プロセスの全体像としている。従来の広告コミュニケーション効果モデルでは、広告情報処理の段階に主眼が置かれていたが、インテグレーション・モデルでは、この段階での反応がその後の各情報処理にどの世に結びついていくのかをモデル化している。
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