アンダルバハール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/27 07:32 UTC 版)
アンダルバハール(印: अंदर बाहर、英: Andar Bahar)は、インドを発祥地とするトランプを使用するカジノゲームの一種。運要素が占める割合の大きいゲームとされる。
歴史
インド南部のカルナータカ州ベンガルールが発祥の地であるとされている。[1][2]タミル語ではマンガタ(Mangatha)またはウッラエ・ヴェリヤエ(Ullae Veliyae)とも呼ばれることがある。[3]また、カッティ(Katti)という別名で呼ばれる場合もあるが、カッティはルールが異なる別のゲームまたはバリエーションを指すこともある。インド国内でも広くプレイされており、オンラインカジノの普及に伴い、国際的にも提供されるようになった。
基本ルール
ゲームはディーラー主導で進行する。ディーラーはカードをシャッフルし、ハウスカードを公開する。プレイヤーはアンダルまたはバハールにベットを行う。ディーラーはルールに従ってカードをバハールとアンダルの交互に配り、ハウスカードと同じランクのカードが出現した時点で勝敗が確定し、配当が行われる。プレイヤーはカードの配布プロセスには直接関与せず予想することだけで、それ以外でゲームに介入することが出来ない。
使用カード
ジョーカーを除いた標準的な52枚のカードデッキが1組用いられる。
ディーラーはカードをシャッフルした後、1枚のカードを表向きにしてテーブルの中央に置く。このカードはハウスカードまたはミドルカード、ジョーカー(トランプのジョーカーとは異なる)などと呼ばれる。
ベット
プレイヤーは、ハウスカードと同じ数字のカードが、ディーラーから見て前後どちらのエリアに出現するかを予測し、ベットを行う。これらのエリアは手前をアンダル(Andar、「内側」を意味する)奥がバハール(Bahar、「外側」を意味する)と呼ばれる。ベットは通常、ハウスカードが公開された後に行われる。
カードの配布
ディーラーは、常にバハールから配り始めるルールが一般的であるが、ハウスカードの色に基づいて最初のカードを配るサイドを決定するルールも存在する。例えば、ハウスカードが黒の場合はアンダルへ、赤の場合はバハールへ最初にカードを配る。その後、アンダルとバハールに交互に1枚ずつカードを表向きに配っていく。
勝敗決定
配られたカードの中に、ハウスカードと同じランクのカードが出現した時点で、そのラウンドは終了する。そのカードが出現したサイド(アンダルまたはバハール)にベットしていたプレイヤーが勝者となる。
配当
配当率は、勝利したサイドが最初にカードを配られた側か、2番目にカードを配られた側かによって異なる場合が多い。一般的に、最初にカードが配られたサイドが勝利した場合の配当は1.9倍、2番目にカードが配られたサイドが勝利した場合の配当は2倍とされる。これは、統計的に最初にカードが配られるサイドの勝率がわずかに高い(約51.5%)ことに起因する。ただし、配当率はカジノによって異なる場合がある(例: 1.95倍と2倍、特定の条件下で1.25倍など)。
サイドベット
オンラインカジノで提供されるアンダルバハールでは、メインのアンダル/バハールベットに加えて、様々なサイドベットが提供されることがある。それぞれに出現確率に応じて異なる配当率が設定されている。主なサイドベットには以下のようなものがある。
- 勝敗が決まるまでに配られるカードの総数を特定の範囲(例: 1-5枚、16-25枚など)で予測するベット。
- ハウスカードの特性(ランク、スート、色、奇数/偶数、特定の値より上/下など)を予測するベット。
- 特定の条件下で高い配当が得られる特殊なベット(例: スーパーバハール)。
出典
- ^ “Vocal Media - A Complete Guide: How To Play Andar Bahar Online Games Rules”. 2025年4月16日閲覧。
- ^ “ENV Media - Andar Bahar India's All-Time Favourite Card Games?”. 2025年4月16日閲覧。
- ^ “Mastering Andar Bahar: Everything You Should Know” (英語). jalapenosandanchovies.com. 2025年4月16日閲覧。
関連項目
外部リンク
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