アルゼンチンの航空攻撃
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 04:51 UTC 版)
「フォークランド紛争」の記事における「アルゼンチンの航空攻撃」の解説
イギリス軍は、航空母艦を後方に配したことによる哨戒時間短縮を補うため、サン・カルロスにアルミニウム板をしきつめた長さ850フィート(約260 メートル)の滑走路を完成させて、6月2日より運用を開始した。これによってハリアー・シーハリアーのCAP時間が大幅に延長されることになった。 6月4日には、ケント山に対し、ダガー6機とプカラ4機による航空攻撃が行われた。いずれも、イギリス軍には全く損害を与えなかったが、部隊の防空体制の不十分さが浮き彫りとなった。 そして6月6日にはイギリス側が海上輸送を行っていることも察知しており、8日11時15分、アルゼンチン軍の観測所よりイギリス輸送船のフィッツロイ入港が報告された。12時50分、空軍のA-4Q 5機が攻撃をかけ、「サー・ガラハド」は大破して48名戦死、「サー・トリストラム」も中破して2名戦死を生じた。また、ダガー攻撃機部隊の投下した500kg爆弾4発がフォークランド海峡にいたフリゲート艦「プリマス」を直撃した。しかしいずれも不発で「プリマス」は対潜爆雷が炎上し火災が発生したが沈没は免れた。 これは、この戦争におけるアルゼンチン空軍の最後の大戦果であったが、結果として、イギリス軍のスタンリー進攻を約2日遅らせただけであった。なおこの際にアルゼンチン軍機3機がシーハリアーに撃墜された。また6月8日11時には、エンジンが故障したハリアーが上記の滑走路へクラッシュ・ランディングを行い、アルミニウム板の多くを吹き飛ばしてしまったため、この日いっぱいこの臨時滑走路が使えなくなった
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