アベ政治を許さない
2015年半ばに「安保法案」の是非や在り方を巡って国会で審議が進められていた最中、ノンフィクション作家の澤地久枝らが世論に呼びかけた政権批判のスローガン。
「アベ政治を許さない」は国会議事堂前で行われたデモでスローガンとして掲げられるなどした。同時期に、大阪府堺市の公立小学校では非常勤の職員が学校の廊下に「アベ政治を許さない」と書かれた紙を張り出すという行為に及んだことが発覚し、市の教育委員会が謝罪している。
澤地久枝は安保法案を「戦争法案」と呼ぶ立場を取る。
「アベ政治を許さない」は2015年の「ユーキャン新語・流行語大賞」の候補キーワード50選のひとつに挙げられ、大賞には選ばれなかったものの「トップテン受賞語」には選出されている。なお同年の新語流行語大賞(年間大賞)は「爆買い」と「トリプルスリー」の2語となった。
ユーキャン新語・流行語大賞の選考委員会は下記7名で構成されている。
関連サイト:
新語・流行語大賞
アベ政治を許さない
アベ政治を許さない
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/12 05:40 UTC 版)
アベ政治を許さない(アベせいじをゆるさない)は、2015年(平成27年)に作家の澤地久枝が考案した政治スローガンである[1]。アベとは当時の内閣総理大臣である安倍晋三のこと。いわゆる安保法制に反対するためのスローガンであったが、俳人の金子兜太による揮毫が政治デモや抗議活動におけるポスターやプラカードに採用され、同年の「ユーキャン新語・流行語大賞」のトップ10にも選出されている[2][3]。
概要
2015年5月に安全保障関連法案が国会に提出された(同年9月に成立)。澤地久枝はそれに抗議するたこのめこのスローガンを考案し、揮毫を旧知の仲である金子兜太に依頼した[2]。すでに金子は俳壇における重鎮的存在だったが、その揮毫は「「許」の字を特に大きく力強く、首相の名字をカタカナで表記」[2]する大胆なもので、依頼した澤地さえ驚かせるものだった[2]。また金子本人のインタビューによればこの揮毫は「一発書き」だった[4]。
当時の首相である安倍晋三の姓が「アベ」とカタカナ書きにされている理由については「漢字はもったいないから」[2]「〔安倍という字から連想されるように〕安寧が倍になるどころかどんどん脅かされていくから」[5]のように説明・解説されている。
このスローガンは安保法制反対運動のシンボルにもなったが[4]、一方で安倍政権の政策に反対する野党や安倍晋三個人を批判する人々が使うスローガンとしてのイメージが定着したといわれることもある[6]。
関連項目
脚注
- ^ アベ政治を許さない 知恵蔵mini - コトバンク. 2018年3月29日閲覧
- ^ a b c d e “「アベ政治を許さない」 筆を振るった俳人・金子兜太の危機感”. AEARAdot. (2018年2月27日). 2022年7月28日閲覧。
- ^ “いまだに「アベ政治を許さない」 何がそこまで許せないのか考えた 4月15日”. 産経抄 (2017年4月15日). 2022年7月28日閲覧。
- ^ a b “俳人・金子兜太氏「アベとかいう変な人に痛切な危機感」”. 日刊ゲンダイDIGITAL (2016年5月30日). 2022年7月28日閲覧。
- ^ “きょうの潮流”. しんぶん赤旗 (2018年2月22日). 2022年7月28日閲覧。
- ^ 勝股秀通 (日本大学危機管理学部教授) (2022年7月19日). “安倍元首相の「死」 SNS時代の憎悪と分断の果て”. WedgeONLINE. 2022年7月28日閲覧。
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