アペイロンとは? わかりやすく解説

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アペイロン【(ギリシャ)apeiron】

読み方:あぺいろん

限り無きもの、他から限定受けぬもの、の意》古代ギリシャの哲学アナクシマンドロスの用語で、宇宙の始源としての根源的物質をさす。


アペイロン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/19 01:17 UTC 版)

アペイロン古典ギリシア語: ἄπειρον, apeiron)は、「限定されないもの」を表す哲学の概念。古典ギリシア語の中性定冠詞を付けて、ト・アペイロンτὸ ἄπειρον, to apeiron)とも呼ばれる。哲学者アナクシマンドロスは、アペイロンを諸物のアルケーであるとした。

この言葉は、接頭辞 ἀ- (a-)「〜がない」と πεῖραρ (peirar)「紐、縄;(複数形で)終端、限界」とからなる。

アペイロンは、アナクシマンドロスが紀元前6世紀に提唱した宇宙論の中心的な概念である。アナクシマンドロスの著作はほとんど失われている。わずかに残った断片によれば、万物の根源(アルケー)は無際限無限定な量(すなわちアペイロン)であると彼は考えていた。アペイロンは成熟することも衰退することもなく、新鮮な物質を永遠に生み出し続けており、われわれが知覚対象とするすべてのものは、これらの物質に由来しているとされる。アペイロンについて詳細に述べた文章はないが、一般には(例えばアリストテレスアウグスティヌスによって)ある種原初のカオスのようなものとして理解されてきた。熱冷や乾湿といった両極の性質を併せ持ち、事物の運動を統御して、世界に現れる多数の形態や差異のすべてを生じさせるとされる。

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