アバターとオラクル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 03:22 UTC 版)
「富士通Habitat」の記事における「アバターとオラクル」の解説
最初にアバターを作成し、チュートリアルと呼ばれる操作の練習をしたあと、富士通Habitatに接続する。アバターは300種類ほどのヘッド(頭部)を選択でき、ボディ(首より下)は男・女の2種類だった。ヘッドは取り外し自由で、ヘッドショップで買うことができた。ボディはスプレーにより色を変えることが可能になっていた。各アバターは1軒ずつ自分の家を持つことができた。アバターの住む区域は町と呼ばれ、町は1区から6区までに分かれ、町内掲示板なども用意されていた。町には町長がアバターによる選挙によって選任されていて、町内掲示板の管理などを行っていた。 この世界にはオラクルと呼ばれる神が存在し、アバターはこれに絶対服従とされていたが、実際にはゲーム内で一緒に遊ぶ良き仲間と解釈されていた。現行のゲームマスターにおいてもゲーム内規約違反者に対して運営側として処置を行うことがあるが、オラクルも同等である。ただしオラクルは、ゲームマスターと異なり、運営に関する管理権限を持っていた。オラクルはこの世界の創造者という位置づけでもあったため、内部のリージョン(エリア)の増設廃止、運営方針の方向性、ゲーム内オブジェクト(アイテム)の配布の権限があった。オブジェクトはオラクルがゲームによって配るものと、町長に渡され、町長がゲームを行って配られるものがあった。オブジェクトは個数が限られていて、レアアイテムとなっているものがあった。ゲームは公平性がなければクレームが当然出るため、オラクル、町長は相当に気を遣ってオブジェクトを配っていた。 他のオンラインゲームと異なりチャットが主であるため、2D、3Dのゲームとは異なりアバターを中心として周囲の背景が動くのではなく、リージョン単位での移動となっていた。リージョンは複数に別れており、50以上のリージョンが存在していた。1つのリージョンには最高6人までのアバターが会話をすることができた。6人を超えるとアバターはゴーストという状態になり、右上にゴーストマークで表示された。このゴースト状態でリージョン間を高速で移動することもできた。 このチャットは現状のようにアバターにその固有の名前が表示されなかったため、容姿とヘッドで判断するしかなかった。オラクルも他のアバターと同じ容姿であったが、ヘッドは固有のものを付け区別できるようになっていた。オラクルはHabitatIIエリシウムまでは同一の人達が行っていたが、HabitatIIグレースビルというインターネット専用のバージョンになってから総入れ替えが行われ、別の人達が担当していた。 HabitatIIエリシウムはオラクルは4、5人で、他にそれを補佐するアコライトという人達によってゲームなどが行われた。HabitatIIグレースビルはオラクルは1人で他は全員アコライトだった。HabitatIIエリシウムからアバターには固有のIDと名前がクリックすると表示されるようなり、これが後の多くのネットゲームに採用されていった。 J-チャットになってからオラクル制度は廃止され、それに代わってナビゲーターというゲームマスターと同等の人達によってゲームなどが行われていた。ナビゲーターはオラクルと異なり管理権限は外されていた。その後オラクルのヘッドは記念品のような形でJ-チャット内のヘッド自販機で販売された。
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