アディポソームとは? わかりやすく解説

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脂肪滴

読み方:しぼうてき
別名:脂質滴油滴、アディポソーム
英語:fat dropletlipid dropletlipid bodyoil bodyadiposome

細胞中に存在する脂質タンパク質などを含む球形液滴のこと。ヒトを含む様々な真核生物広く見られる。脂肪滴は細胞内小器官オルガネラ)の一種であり、リン脂質からなる単層の膜で包まれている。脂肪細胞では、脂肪滴が細胞質大部分占めている。

脂肪滴には、生体のエネルギー源となる脂質蓄積するという役割がある。自然界では、栄養分が必ずしも十分に、あるいは継続的に得られないことがしばしばあることから、脂肪滴の形成による栄養分蓄積は、生存において極めて重要なメカニズムといえる。しかし、栄養過多環境置かれているヒトにおいては、脂肪が脂肪滴に過剰に蓄積されることが、肥満ひいては様々な生活習慣病もたらすことが問題視されている。

肥満痩せ薬)の開発にあたっては、脂肪滴の形成に繋がる生体内でのシグナル伝達阻害するという手法目指されることがある2013年東京大学佐藤隆一教授らの研究グループは、脂肪滴の形成さらなる脂肪滴の形成促すという循環明らかにし、その循環遮断することが肥満の抑制に繋がることを示唆した2014年現在、脂肪滴形成メカニズムは完全には明らかになっておらず、生化学的手法分子生物学的手法など、様々なアプローチ研究進められている。

2010年東京大学宮崎徹教授らの研究グループは、従来アポトーシス抑制因子として知られていたAIMApoptosis Inhibitor of Macrophage)が、脂肪細胞作用した場合細胞中の脂肪滴を融解し脂肪細胞大きさ著しく減少させる効果を持つことを明らかにした。脂肪細胞縮小肥満の改善に繋がることから、AIMを抗肥満として応用する研究が行われている。

参考リンク:
脂肪細胞中にたまった脂肪滴を溶かし、肥満を抑制するタンパク質AIMの発見-画期的な痩せ薬開発の可能性 - 東京大学
脂肪細胞における「肥満へのサイクル」の存在が明らかに -脂肪滴形成がさらなる脂肪蓄積を促す- - 東京大学



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