アクセントに与える影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 14:25 UTC 版)
「裏日本方言」の記事における「アクセントに与える影響」の解説
裏日本方言は音韻体系による区分のため様々なアクセントが分布するが、共通して成り立つ点としてアクセントの型が、母音が広いもの(a,e,o)か狭いもの(i,u)かによる制限を受けることがある。外輪東京式がこの制限により変化したものが北海道方言と北奥羽方言(三陸海岸北部を除く)と出雲方言に分布し、中輪東京式がこの制限で変化したものが千葉県の中部にある。また垂井式がこの制限により変化したアクセントが富山県に分布し、加賀のアクセントも母音の狭広に制限を受ける。例えば、新潟県下越(阿賀野川以北)、山形県庄内・最上地方、秋田県、岩手県の一部、青森県津軽地方では、2拍名詞の第四類・第五類のうち、2拍目の母音が狭いもの(春など)は○○型のままだが、2拍目の母音が広いもの(糸など)は○○型になり第三類と同じになる。富山県のアクセントは、典型的な垂井式を母体に、音の下がり目の直後の拍が広母音をもつ場合に、下がり目の後退を起こしているとみられる(例:イケガ→イケガ<池が>。アシガ<足が>は変化せず)。この特徴はイとウの中舌性が影響を与えていると見られる。なお讃岐方言と対馬方言でもこの特徴が見られる。
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