アキュクォーツ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/22 07:11 UTC 版)
原理としては32768Hzの水晶振動子の制御により音叉時計を動かす方式で、メーカーとしての目標精度は年差3分であった。1970年からは腕時計化された。酸化銀電池を使うため電池の入手は比較的容易である。 ブローバは1971年、従来のブローバ・218音叉ムーブメントにスイスの政府機関である電気時計研究所(CEH)(英語版)が開発したベータ21・ムーブメント(英語版)の電子回路を組み合わせた最初のアキュクォーツであるベータ21-アキュトロンを発売したが、ベータ21-アキュトロンは大型の18金ケースにムーブメントが収められており、重量は100gと腕時計としては重めの部類に入るものであった。ブローバはほどなくCEHとの協業をやめた為、ベータ21-アキュトロンは1年間しか生産されなかった。 CEH陣営から離れたブローバは独自の音叉クォーツ回路の開発を進め、翌1972年に完全自社製の音叉クォーツムーブメントであるブローバ・224を採用した音叉クォーツ腕時計を「アキュクォーツ」として発売する。アキュクォーツに於いては、音叉は周波数の発生源ではなく、単に指針を動かす動力源としてのみ機能した。この構造は1970年にロンジンが独自に開発したクォーツ腕時計であるロンジン・ウルトラクォーツに概念が類似していた。224ムーブメントのアキュクォーツは1976年まで販売が続けられたが、1977年からはロンジンの量産クォーツムーブメントであるESA 9362を内蔵したごく一般的なクォーツ時計であるアキュトロン・クォーツに置き換えられる形で姿を消した。 なお、1977年及び1978年には、日本のブローバシチズンからの技術供与で独自開発されたブローバ・242ムーブメントを内蔵したブローバ・クォーツも存在した。242ムーブメントを最後に、ブローバはムーブメントの独自開発及び自社製造から撤退し、原則として製造を外部委託する(ODM生産(英語版))か、他社製ムーブメントを購入する(OEM供給)経営戦略を採っていく事になる。
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