アイスランド国内への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/08 10:02 UTC 版)
「ラキ火山」の記事における「アイスランド国内への影響」の解説
この噴火は、アイスランドには壊滅的な被害をもたらした。噴火後の飢饉で21%の住民が死亡した。そして羊の約80%、牛の50%、馬の50%が、放出された800万トンものフッ素化合物により歯のフッ素症と骨のフッ素症が原因で死んだ。 溶岩が流れ出すと氷河が溶け出して洪水のような水が下流域の集落に流れ込み、21の村が破壊され、241人が亡くなった。 教区聖職者ヨーン・ステイングリームソン(Jón Steingrímsson)は「火の説教(eldmessa)」で有名になった。溶岩流が襲った時、小さな町キルキュバイヤルクロイストゥルの全住民が礼拝中だった。人々が教会に留まっていると、溶岩は町の近くで止まった。この事件をステイングリームソン自身が次のように伝えている。 数週間前、空から多くの毒が降って来た。灰、火山毛、硫黄と硝酸カリウムを含んだ雨が混ざり合い、地面に吸い込まれていった。家畜が牧草地、草の上を歩き回るだけで、口、鼻、脚が山吹色に染まり、赤肌となった。水は生暖かくなり、水色に染まり、底の砂利は灰色になっていった。あらゆる植物は枯れ、腐り、灰色になり、その範囲は燃え広がるが如く広がり、居住地域に迫ってきた。 — Rev. Jón Steingrímsson, Fires of the Earth, The Laki Eruption (1783-1784) ISBN 9979-54-244-6.
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