マロンゴ油田
【英】: malongo oilfield
アンゴラの飛地であるカビンダの海岸線から約 10km の大西洋陸棚(水深 20m )に位置する、マロンゴ北油田、同南油田、同西油田、同南西油田の総称。 1966 年に米国のガルフ社( 1984 年に現在の操業会社であるシェブロン社に吸収合併された)によって発見され、1968 年に生産が開始された。生産された原油は数本の海底パイプライン(口径 16 インチ、長さ約 10km )で陸上基地に送られ、処理後口径 36 インチのパイプラインで水深 30m 地点に設置された SBM(一点係留ブイ)に送られて出荷される。 地質区としてはロワーコンゴ盆地(安定前縁盆地)に属し、集油形態は背斜構造。油層は白亜紀(セノマニアン~セノン世)の砂岩と、岩塩層を隔てて下位の白亜紀(ネオコム世)の石灰岩・砂岩で、深さは前者が約 400m 、後者が 2,050 ~ 2,600m 。究極可採埋蔵量として 8.5 億バレルという数値が発表されたことがあるが、これは大きすぎる数値であろう。原油比重は、北油田が 30°API、南油田が 25°API。 産油量は、1980 年代から現在まで 1 ~ 2 万バレル/日台で推移していると見られる。また累計生産量は 5 億バレル前後と推測される。 主文献『ペトロテック』3 巻 8 号(1980)、『世界の大油田』(1984)、『石油地質・探鉱用語集』(1989) (齊藤 隆、2006 年 3 月) |

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