丸シップ
“丸シップ”の定義については、立場上あるいは解釈上必ずしも定かではないが、一般的には、外国人船員が配乗されている日本国籍船をいう。 歴史的には昭和 40 年代より見受けられたが、初期のころは海外への延べ払い売船(売船条件付用船)の際、実質的な船舶引渡しと法的な譲渡移転の間の裸用船期間中、法的にはまだ日本国籍である船舶に対し買い船主が自国船員を配乗したものであった。その後、実質的な円の切り上げや日本人船員費の高騰により日本人船員配乗船の競争力が低下し、一方、質的に向上した海運発展途上国船員の市場参入もあり、コスト削減を目的として、船主が日本籍船を外国船主へ裸用船に出し、その後に改めて定期用船する形態が生まれた。このような動きに対し、1982 年(昭和 57 年)に船員法および船舶職員法が改正され、外国船主への裸用船にも同法が適用されることとなり、日本国籍船の職員については実質的に日本人船員に限定されるところとなった。したがって、ますます競争が激しくなる国際海運界においては、職員は日本人、部員は外国人という混乗方式によって存続していくと考えられる。 |

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