ばら 【薔薇】
バラ属の観賞用植物。古代ギリシアでは「花々の王」と呼ばれ、初め男性にみたてられたが、のち女王として扱われ、女神アフロディテに捧げる花となり、種々の伝説を生んだ。ローマ時代にはビーナスへと移り、愛・喜び・美・純潔の象徴として結婚式に花嫁が持つ。皇帝ネロは食堂黄金の間の天井からバラの花やその香りをつけた水をまき散らしたので「バラのなかで暮らす」といえばぜいたくの表現となった。またローマでは一輪のバラを天井につるし、その下で秘密の話をする風があり「バラの下で」といえば秘密の意になった。初期キリスト教ではビーナスの花を用いることはしなかったが、ローマ没後いつのまにかキリスト教の象徴とし、中世には聖母と結びつけた。とくにローマカトリックでは教皇によって祝福された黄金のバラを信仰深い王族・貴族・名門・騎士・文人や教会・都市などに贈るようになった。四旬節の第四日曜日を「バラの日曜日」と呼ぶ。墓や死者にバラを供える風はギリシア・ローマ時代からある。
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