なん‐みん【難民】
難民(なんみん)
政治的および宗教的迫害や戦争などの危険から逃れるため、それまで住んでいた土地から離れなければならなくなった人たちのこと。自分の意思とは無関係に発生した危険によって住まいを追われる。
1951年に採択された難民条約(難民の地位に関する条約)と、それを補完する目的で1966年に承認された難民議定書は、難民に一定の保護を与えるよう締結国に求めている。難民を受け入れる義務まではないものの、自国に滞在する難民に対して一定の権利を与えることを求めている。
日本は、条約および議定書を1982年に発効させ、国民年金法や児童手当法などに規定されていた国籍条項をはずすなどの対応をした。また、PKO協力法による自衛隊の海外派遣は、難民に対する支援の比重が高まりつつある。
国連難民高等弁務官事務所 (UNHCR) によると、難民は世界で2110万人(2001年1月1日現在)いるとされている。
20年以上も内戦や紛争が続くアフガニスタンは、2000年現在、360万人の難民を生んでいる。その多くは、パキスタンやイランなどの周辺諸国に庇護を求め、国外への脱出を図っている。米軍などのテロ組織に対する武力攻撃によって、大量の難民が流出すると予想される。
(2001.10.10更新)
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