その晴れ間は台風の目ではなかった?
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 17:44 UTC 版)
「洞爺丸」の記事における「その晴れ間は台風の目ではなかった?」の解説
NHKラジオは16時のニュースで、函館海洋気象台発表の台風情報として、「台風15号は15時現在、青森市西方約100キロ、北緯41度、東経139.5度の日本海海上にあって、中心気圧968ミリバール、依然毎時110キロくらいで北東に進行中、17時頃渡島半島を通って、今夜北海道を通過するものと思われます」と放送した。そして、函館では、17時頃から急に風が弱まり、晴れ間も出てきた。それを誰もが台風の目と信じた。 17時40分、船長は18時30分出航と決定した。18時には、すでに晴れ間は去り、空は暗くなっていたが、風はそれほどでもなかった。しかし、その後、風は急に強くなり、函館第2岸壁では、着岸岸壁の空き待ちのため、2時間以上防波堤外で待機していた1201便(客貨便)石狩丸が、強くなった南南西の風に抗して、補助汽船5隻に押され、かろうじて18時40分着岸完了した。ほぼこれと入れ違いに、洞爺丸は遅れ4便として約4時間遅れの18時39分函館第1岸壁を離岸した、しかし港口通過直前から、40mもの強風を受け始めたため、前途の航行は困難と考え、19時01分函館港西防波堤真方位300度0.85海里(1,574m)の防波堤外に両舷錨投錨して仮泊、両舷主機械を運転して船首を風上に向け、錨ごと流される走錨を防いで船位の維持に努めた。
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