その後の人工知能への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/25 13:56 UTC 版)
「Logic Theorist」の記事における「その後の人工知能への影響」の解説
Logic Theorist はその後のAI研究の中核となるいくつかの概念を生み出した。 探索としての推論 Logic Theorist は探索木を探査する。その根は初期の仮説であり、それぞれの分枝は論理規則に基づいた演繹を表している。最終的にどこかの葉ノードがゴール、すなわちプログラムが証明しようとしている命題である。ゴールまでの枝の連なりが証明の流れとなっている。証明の個々の文は論理規則から演繹されたもので、それによって仮説から証明すべき命題へとたどり着く。 ヒューリスティクス ニューウェルとサイモンは、単純に論理規則を適用していくと探索木が指数的爆発を起こすことを発見した。そこで経験則を使って正解にたどり着きそうにない枝を判定して枝刈りをし、木が大きくなりすぎないようにした。彼らはポーヤ・ジェルジの証明に関する古典的著作『いかにして問題をとくか』で使われている用語を採用し、この場当たり的な規則を「ヒューリスティクス」と呼んだ。ニューウェルはスタンフォード大学でポーヤのコースを受講していた。ヒューリスティクスは人工知能研究で重要な分野となり、特に指数的に探索空間が広がっていくのを防ぐ手段として重要となっている。 リスト処理 Logic Theorist をコンピュータ上で実装するため、彼らはプログラミング言語 IPL を開発した。その記号的リスト処理はジョン・マッカーシーが後に開発したLISPでも基盤として採用され、LISPは今でもAI研究で重要な言語となっている。
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