その他の追跡観測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/16 14:07 UTC 版)
重力波源の推定位置に対しては、電波や可視光、赤外線、エックス線、ガンマ線などあらゆる波長の電磁波及びニュートリノの追跡観測が行われた。しかしながら、検出時にはLIGOは正式な科学観測に入る前だったこともあり、他の観測施設への連絡に遅れが生じた[要出典]。 フランスのニュートリノ検出器ANTARESは、GW150914から±500秒間の範囲ではニュートリノを検出できなかった。南極のアイスキューブ・ニュートリノ観測所では、±500秒の間に3個のニュートリノ候補が検出された。そのうちの1個は南天から、2個は北天から到来していた。しかしこれは、特定の天体由来ではない背景ニュートリノの期待値と同程度であり、いずれも重力波源と90%の信頼区間では一致しないものであった。ニュートリノの有意な検出は無かったが、これによってブラックホール合体におけるニュートリノの放出過程において制限を与える結果が得られた。 アメリカのガンマ線バースト観測衛星ニール・ゲーレルス・スウィフトは、重力波検出の2日後に想定される重力波源の位置にある銀河を観測したが、エックス線・可視光・紫外線のいずれでも新しい天体を検出することはなかった。
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