その他の初期実装
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 21:16 UTC 版)
その後、他のコンピュータシステム用に多くのEmacs風エディタが書かれた。これらにはMichael McMahonとDaniel Weinreb(英語版)らがLISPマシン用に書いた EINE(英語版) (Eine Is Not Emacs) とZWEI (Zwei Was Eine Initally)(なお、ZWEIはドイツ語で「2」の意味でもある。EINEが「1つの」(女性形)にあたるためのもじり。ストールマンの呼ぶEINEは「アイン」のように聞こえるが、ドイツ語の発音は「アイネ」に近い)、そしてOwen Theodore Andersonによって書かれたSINE (Sine Is Not Emacs) がある。WeinrebのEINEはLISPで書かれた最初のEmacsである。1978年にはハネウェルケンブリッジ情報システム研究所でBernard Greenberg(英語版)によりMultics Emacs(英語版)がほぼ全てをMultics MACLISPを用いて書かれ、その後Richard Soley(英語版)とBarry Margolinによりメンテナンスされた。GNU Emacsを含むEmacsのバージョンの多くは後に拡張言語としてLISPを採用することになる。UNIXで動作する最初のEmacs風エディタは、後にNeWSやJavaの開発で知られることになるジェームス・ゴスリングが1981年に書いたGosling Emacsであった。 これはCで書かれ、Mocklisp(英語版)というLISP風構文の拡張言語を使っていた。Mocklispにはシンボルさえなく、構文がLISP風なだけで本当のLISPではない。Gosling Emacsは、現在広く使われているフリーソフトウェアのGNU EmacsやMeadowとは異なりプロプライエタリソフトウェアであった。プロプライエタリソフトウェアとは、ソースコードが公開されていないソフトウェアで、プログラムを自由に配布や改変、逆コンパイルをすることができないものを指す用語である。
※この「その他の初期実装」の解説は、「Emacs」の解説の一部です。
「その他の初期実装」を含む「Emacs」の記事については、「Emacs」の概要を参照ください。
- その他の初期実装のページへのリンク