焼酎油(しょうちゅうあぶら)
蒸留直後の焼酎原酒を冷却したり割水すると表面に浮いてくる油。アルコール度数の高い焼酎を水またはお湯で割ったとき、ほのかに白濁するのはこの成分のためである。焼酎の原料に含まれている脂肪そのものは蒸留することによって製品には直接移行しないが、発酵過程で麹(こうじ)の持つ脂肪分解酵素によって脂肪酸エステル(焼酎油)は焼酎のアルコール度数(45度以下)では完全に溶解することができず、一部がコロイド状で存在するため白濁して見えるが、冷却したり割水することによって分離する性質があるので、大部分はろ過法によって取り除かれ、白濁しない焼酎をつくることができる。透明な焼酎に溶けている焼酎油の役割は、口中の触感として丸味と濃醇味を付与しているが、製品の表面に焼酎油が浮いている状態で日光に長い間当てると油臭を生じ、品質の低下原因となる。
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