ガチサラン油田
【英】: gach saran oilfield
イラン西部、アラビア湾最奥部の海岸線から約 100km 内陸の、ザグロス山脈南西側の丘陵地に位置する、同国最大の油田。 主要都市を基点とすれば、シラーズとアハワズの中間にあり、シラーズから 200km 、アハワズから 300km 。当時のアングロペルシャン社( BP の前身)により 1927 年に発見され、1940 年に生産が開始された古い油田である。原油はパイプラインでアラビア湾内にあるカーグ島の貯油・出荷基地へ輸送される。 地質区としてはザグロス褶曲帯(前縁盆地)に属し、集油形態は翼部が比較的急傾斜の背斜構造、集油面積は約 400km2。産油層は第三紀のアスマリ層、白亜紀のサルバク層の石灰岩で、深さはそれぞれ約 800m と約 1,700m 。究極可採埋蔵量は 150 億バレルと見積もられている。 産油量は、1971 年に 92 万バレル/日台のピークを記録して以後漸減の傾向にある。近年、産油量数値は発表されていない。累計生産量も発表されていないが、上記究極可採埋蔵量の 60 %が生産済みと仮定すれば、90 ~ 100 億バレルに達していると推量される。 主文献『ペトロテック』 4 巻 5 号(1981)、『世界の大油田』(1984)、『石油地質・探鉱用語集』(1989) (齊藤 隆、2006 年 3 月) |

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