『食人鬼の庭で』
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「レイラ・スリマニ」の記事における「『食人鬼の庭で』」の解説
2014年、『食人鬼の庭で』がガリマール社から出版された。これは、2011年のドミニク・ストロス=カーン (DSK) の暴行事件に発想を得た作品である。「女性のセクシュアリティについて語りたいと思っていた」彼女は、性依存症を「女性の側から書いてみよう」と思い、あらためてフローベールの『ボヴァリー夫人』、フランソワ・モーリアックの『テレーズ・デスケルウ』(映画『テレーズの罪』)トルストイの『アンナ・カレーニナ』、ジョゼフ・ケッセルの『昼顔』などを読み直した。「ある朝、まるで啓示のように」アデルという女性像を思いついた。彼女は二重生活を送る性依存症の女性の「受動性、強制された役割に気付こうともしない怠惰・安逸さ、哀しさ」を描こうとしたという。 この作品は、2015年の第6回ラ・マムーニア文学賞を受賞した。これは、フランス語によるモロッコ文学の促進を目的とする文学賞であり、スリマニは女性初の受賞者である。2015年の審査員はフランスの作家、劇作家、文芸評論家のクリスティーヌ・オルバン(フランス語版)委員長のほか、アメリカ合衆国の作家ダグラス・ケネディ(英語版)、モロッコのジャーナリスト・作家のレダ・ダリル(フランス語版)らであった。また、パリ6区のサン=ジェルマン=デ=プレにあるカフェ・ド・フロールの常連作家らによって1994年に創設されたフロール賞(フランス語版)の最終候補5作に残った。 2015年9月にフランスの映画製作会社が『食人鬼の庭で』の映画化のために著作権を買い取ったという報道があり、著者スリマニのコメントも掲載されたが、この段階ではまだ監督が決まっておらず、その後もまだ詳細は明らかにされていない。
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