『言海』の出版とその意義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 15:19 UTC 版)
「大槻文彦」の記事における「『言海』の出版とその意義」の解説
『言海』執筆の過程で、日本語の文法を、英語に即して体系づけてしまったことは大きな副産物といえるが、日本語の本態を抑圧したという問題を孕む。『言海』の巻頭に掲げられた「語法指南」は、これを目的に『言海』を求める人もいるほど日本語の文法学の発展に寄与し、後に『広日本文典』として独立して出版された。 19世紀~20世紀にかけて、英・米・仏・独・伊などの、いわゆる「列強」と呼ばれる各国では、国語の統一運動と、その集大成としての辞書作りが行われた。具体例を挙げるなら、英の『オックスフォード英語辞典』、米の『ウェブスター大辞典』、仏のエミール・リトレ(英語版)による『フランス語辞典』、独のグリム兄弟による『ドイツ語辞典』などがある。『言海』の編纂も、そうした世界史的な流れの一環としてみることができる。
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